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半導体(P形・N形・PN接合) はんどうたい

4アマ 3アマ 三陸特 二陸特 一陸技

導体と絶縁体の中間の電気の通しやすさをもつ物質(シリコンなど)。不純物を混ぜて電子が多い N 形、正孔が多い P 形を作り、両者を接合した PN 接合がダイオードやトランジスタの基本になる。

試験ではここ

2陸特・3陸特の問14で「半導体の温度が上昇すると抵抗は減少し、電流は増加する」の組合せがほぼ毎回出る(金属は逆に抵抗が増える)。3アマでは「P 形側に正、N 形側に負を加えると電流が流れやすい(順方向)」の正誤。

銅のように電気をよく通すのが導体、ガラスのように通さないのが絶縁体で、その中間がシリコンやゲルマニウムなどの半導体です。純粋な半導体はほとんど電気を通しませんが、ごく少量の不純物を混ぜると電気を運ぶ粒(キャリア)が増えて通るようになり、混ぜ方で性質を作り分けられます。

N 形と P 形
N 形は電子が多数キャリア、P 形は正孔が多数キャリア

N 形と P 形

  • N 形半導体 シリコン(4 価)にリンやヒ素(5 価)を混ぜる。電子が 1 個余り、多数キャリアは電子(Negative)
  • P 形半導体 ホウ素やインジウム(3 価)を混ぜる。電子が 1 個足りない穴=正孔ができ、多数キャリアは正孔(Positive)
  • 真性半導体 不純物を含まない純粋な半導体。電子と正孔が同数でわずかしか電気を通さない
導体・半導体・絶縁体
導体と絶縁体の中間がシリコンなどの半導体

正孔は電子が抜けた穴ですが、隣の電子が次々に穴へ移ることで、穴の方が正の電荷をもって動いているように見えます。電流の担い手として正孔を電子と同じく「キャリア」と数えます。

PN 接合は一方向にだけ電流を通す

PN 接合 順方向と逆方向
P に+、N に−が順方向で電流が流れる。逆方向は空乏層が広がって流れない

P 形と N 形を接合すると、境目で電子と正孔が結びついてキャリアのない薄い層(空乏層)ができます。P 側に+、N 側に−の電圧(順方向電圧)をかけると空乏層が薄くなってキャリアが境目を越え、シリコンなら約 0.6〜0.7〔V〕から急に電流が流れます。逆に P 側に−、N 側に+(逆方向電圧)をかけると空乏層が広がり、ごくわずかな電流しか流れません。この一方向性がダイオードの整流作用です。

典型問題の解き方(温度が上がると抵抗と電流はどうなるか)

3陸特 令和3年10月期 問14。半導体は温度が上昇すると電気抵抗が[A]し、電流は[B]する

  1. 半導体は金属と逆 温度が上がると熱で電子と正孔のペアが増え、キャリアが増える。抵抗は減少(負の温度係数)
  2. オームの法則で電流を決める 同じ電圧で抵抗が減るので、電流 I=V/R は増加
  3. 答え A=減少、B=増加
  4. 矛盾する肢を消す 「抵抗が増加して電流も増加」「抵抗が減少して電流も減少」はオームの法則に反するので最初から外せる。残る「増加・減少」は金属の性質

この性質は実用上は困りものでもあります。電流が増えると発熱し、発熱で抵抗が下がってさらに電流が増える悪循環(熱暴走)が起きるので、パワートランジスタには放熱板や温度補償が必要です。

温度と抵抗:金属と半導体は逆
金属は温度で抵抗が上がり、半導体は下がる

PN 接合を 2 つ重ねて 3 層にしたものがトランジスタ(NPN、PNP)で、ベース電流でコレクタ電流を制御します。片方のキャリアだけで動作し、ゲート電圧で制御するのがFETです。

ひっかけ

「温度が上がると抵抗が増える」のは銅線などの金属です。半導体は逆で抵抗が減ります。順方向は P 側に+。「N 形側に正、P 形側に負を加えると大きな電流が流れる」は逆方向なので誤りです。

上部の看板「半導体は熱くなると抵抗が下がる
半導体は熱くなると抵抗が下がる。金属は上がる

この用語を押さえる問題

三陸特 ・ 日本無線協会 令和3年10月期 無線工学 問14

次の記述の [ ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。 半導体は、周囲の温度が上昇するとその電気抵抗が [A] し、内部を流れる電流は [B] する。

正答: A=減少 B=増加

半導体は温度が上がるとキャリア(自由電子と正孔)の数が増えるため電気抵抗が減少し、同じ電圧では流れる電流が増加する(負の温度係数)。この組合せが正しい。

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二陸特 ・ 日本無線協会 平成31年2月期 無線工学 問14

半導体を用いた電子部品の温度が上昇すると、一般にその部品に起こる変化として、正しいのは次のうちどれか。

正答: 半導体の抵抗が減少し、電流が増加する。

正答です。半導体は温度が上昇すると熱エネルギーで電子と正孔のキャリアが増え、抵抗が減少します(負の温度係数)。抵抗が減ると流れる電流が増加し、さらに発熱して温度が上がる熱暴走の原因にもなります。

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3アマ ・ ブートラボ オリジナル問題 無線工学 No.2 問19

PN 接合ダイオードについての記述で、正しいのは次のうちどれか。

正答: P 形側に正、N 形側に負の電圧を加えると電流が流れやすい。

正しい。これが順方向電圧であり、シリコンダイオードでは約 0.6〜0.7〔V〕を超えると急激に電流が流れる。逆方向ではほとんど流れないため、整流や検波に用いられる。

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問われた問題 27

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