整理して覚える(論点)
免許記録(旧・免許状)と無線従事者免許証「局」のものと「人」のもの。名前が似ていて、返納や備付けのルールが入れ替えで出題されます。
無線局の免許の流れ申請から再免許まで。どこで何が指定され、どこで検査があるかを一本の線にします。
検査は4種類落成後・変更・定期・臨時。いつ・誰が・何を検査するかで見分けます。
違反したときの処分無線局への処分(72条・76条)と無線従事者への処分(79条)。期間と主体を一枚で。
遭難・緊急・安全・非常の4つの通信目的外使用の例外になる4つ。定義の主語(船舶・航空機か、非常の事態か)で見分けます。
電波の型式の読み方F3E、J3E、A1A。3文字をばらすと「変調・信号・情報」の順です。
電波の質と発射の停止28条の3要素が守れていないと、72条で臨時に電波の発射が止められます。2条でセットです。
無線局の種別(固定局・基地局・陸上移動局…)何と何が通信するか、動くか動かないか。施行規則第4条の種別を並べると、問題に出る局の違いが見えます。
免許 30
無線局むせんきょく
無線設備と、その無線設備の操作を行う者の総体。ただし受信のみを目的とするものは含まない。
無線局の免許の申請むせんきょくのめんきょのしんせい
無線局の免許を受けようとする者が、目的、通信の相手方及び通信事項、無線設備の設置場所、電波の型式などを記載した書類を添えて、申請書を総務大臣に提出する手続。
予備免許よびめんきょ
総務大臣が免許の申請を審査して適合していると認めるとき、工事落成の期限など5つの事項を指定して申請者に与える、本免許の前段階の免許。
落成後の検査らくせいごのけんさ
予備免許を受けた者が、工事が落成したときにその旨を総務大臣に届け出て受ける検査。対象は無線設備、無線従事者の資格及び員数、時計及び書類。
免許記録(旧・免許状)めんきょきろく
総務大臣が無線局の免許を与えたときに作成する電磁的記録。免許人の氏名、無線局の目的、通信の相手方及び通信事項、設置場所、識別信号、電波の型式及び周波数などを記録する。旧法の免許状に当たる。
免許の有効期間めんきょのゆうこうきかん
無線局の免許が有効な期間。免許の日から起算して5年を超えない範囲内において総務省令で定め、固定局・陸上移動局・アマチュア局などは5年。ただし再免許を妨げない。
再免許さいめんきょ
免許の有効期間が満了した後も引き続き無線局を開設するため、有効期間満了前の定められた期間内に申請して改めて受ける免許。
無線設備の変更の工事むせんせつびのへんこうのこうじ
免許人が無線設備を改造・交換する工事。総務省令で定める軽微な事項を除き、あらかじめ総務大臣の許可を受け、変更検査に合格した後でなければ許可に係る無線設備を運用できない。
指定事項の変更していじこうのへんこう
免許人が識別信号、電波の型式、周波数、空中線電力又は運用許容時間の指定の変更を総務大臣に申請し、総務大臣が混信の除去その他特に必要があると認めるときにその指定を変更する手続。
無線局の廃止むせんきょくのはいし
免許人が無線局をやめること。廃止するときはその旨を総務大臣に届け出る。廃止により免許はその効力を失い、総務大臣は免許記録にその旨を記録し、免許人であった者は空中線の撤去などの措置をとる。
免許の失効と免許記録(旧・免許状の返納)めんきょのしっこう
無線局の廃止・有効期間の満了・取消しで免許は効力を失う。現行法では総務大臣が免許記録に失効を記録し、免許人は免許記録の写し等を破棄するか効力がない旨を表示する。旧法では免許状を1箇月以内に返納した。
無線局の免許を与えない場合(欠格事由)けっかくじゆう
日本の国籍を有しない人や外国の法人等には無線局の免許を与えない(絶対的欠格)。電波法の罪で罰金以上の刑を受けた者や免許の取消しを受けた者は2年を経過するまで免許を与えないことができる(相対的欠格)。
免許の指定事項していじこう
総務大臣が予備免許を与えるときに指定する5つの事項。工事落成の期限、電波の型式及び周波数、識別信号、空中線電力、運用許容時間をいう。免許後は免許記録(旧・免許状)に記録される。
通信の相手方・通信事項つうしんのあいてがた
無線局が誰と、何について通信するかを定めた事項。免許の申請書に記載し、免許記録(旧・免許状)に記録される。無線局はこの範囲を超えて運用してはならず、変更にはあらかじめ総務大臣の許可を要する。
移動局いどうきょく
船舶局、遭難自動通報局、船上通信局、航空機局、陸上移動局、携帯局その他移動中又は特定しない地点に停止中運用する無線局をいう。陸上局と組で移動業務を行う。
基幹放送局きかんほうそうきょく
基幹放送(電波法第5条第4項)を行う無線局で、基幹放送を行う実用化試験局以外のもの。地上のテレビ・ラジオ局は地上基幹放送局。現行の施行規則に「放送局」という種別はなく、これに当たる。
実験試験局じっけんしけんきょく
科学若しくは技術の発達のための実験、電波の利用の効率性に関する試験又は電波の利用の需要に関する調査を行うために開設する無線局であって、実用に供しないもの(放送をするものを除く。)をいう。
電波法の目的でんぱほうのもくてき
電波の公平且つ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進すること。電波法1条が掲げる、免許や運用のすべての規定の土台となる目的。
免許人めんきょにん
無線局の免許を受けた者。電波法第14条で「免許人(無線局の免許を受けた者をいう。)」と定められ、変更の許可・廃止の届出・報告など、無線局の手続の主語になる。
電波法令(法律・政令・総務省令)でんぱほうれい
電波法と、それに基づく政令(電波法施行令)や総務省令(電波法施行規則、無線設備規則、無線局運用規則など)のまとまり。条文の「総務省令で定める」は、細かい中身をこれらの規則で決めるという意味。
無線局の開設(免許を要しない無線局)むせんきょくのかいせつ
無線局を設けて運用できる状態にすること。無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。ただし、発射する電波が著しく微弱な無線局や登録局などは免許を要しない(電波法第4条)。
あらかじめ・遅滞なく(許可と届出の時期)あらかじめ・ちたいなく
条文で手続の時期を表す言葉。「あらかじめ」はその行為をする前に、「遅滞なく」は事由が生じた後、正当な理由のない遅れなく、という意味。許可は「あらかじめ」、届出は「遅滞なく」と組になることが多い。
運用開始・休止の届出うんようかいし・きゅうしのとどけで
免許人は、免許を受けたときは、遅滞なく無線局の運用開始の期日を総務大臣に届け出る。届け出た無線局の運用を1箇月以上休止するときは、その休止期間を届け出る(電波法第16条)。総務省令で定める無線局は届出が要らない。
設置場所・常置場所・移動範囲せっちばしょ・じょうちばしょ・いどうはんい
設置場所は無線設備を置く場所で、免許の申請書と免許記録に記載する事項。移動する無線局では「移動範囲」を記載する。「常置場所」は、移動する無線局の無線設備を常に置いておく場所をいう。
工事設計こうじせっけい
無線設備をどのような送信機・受信機・空中線などで構成するかを示した設計の内容。免許の申請書に添えて提出し、審査では工事設計が電波法第3章の技術基準に適合するかが見られる。
簡易無線局かんいむせんきょく
簡易無線業務(簡易な業務のために行われる無線通信業務)を行う無線局。工事現場やイベント、レジャーの連絡に使うトランシーバーに多く、免許又は登録を受けて開設する(電波法施行規則第3条・第4条)。
特定小電力無線局とくていしょうでんりょくむせんきょく
空中線電力が1ワット以下で混信を防ぐ機能を持ち、適合表示無線設備のみを使用する免許不要の無線局(電波法第4条第3号)のうち、テレメーター用・ラジオマイク用・無線電話用などとして施行規則第6条第4項第2号で定めるもの。
登録局とうろくきょく
総務大臣の免許ではなく、登録を受けて開設する無線局。他の無線局に混信を与えないように運用できる機能を持ち、適合表示無線設備のみを使用するものを、総務省令で定める区域内に開設する(電波法第4条第4号・第27条の21)。
電波利用料でんぱりようりょう
電波の監視・不法に開設された無線局の探査や総合無線局管理ファイルの作成など、無線局全体のための事務の費用に充てるため、免許人等が国に納める金銭。免許等の日から30日以内、その後毎年の応当日から30日以内に納める(電波法第103条の2)。
市民ラジオしみんらじお
26.9MHzから27.2MHzまでの周波数の電波を使用し、空中線電力が0.5ワット以下で、適合表示無線設備のみを使用する、免許を要しない無線局の通称(電波法第4条第2号)。施行規則がA3E電波の8つの周波数を定める。
無線設備 15
無線設備むせんせつび
無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための電気的設備をいう。送信機・受信機・空中線などの「物」の側で、これに操作を行う者を加えた総体が無線局になる。
電波の質でんぱのしつ
送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、高調波の強度等をいい、総務省令で定めるところに適合するものでなければならない。適合していないと認めるときは臨時に電波の発射の停止を命ぜられる。
周波数の許容偏差しゅうはすうのきょようへんさ
発射によって占有する周波数帯の中央の周波数の割当周波数からの、又は発射の特性周波数の基準周波数からの、許容することができる最大の偏差をいい、百万分率又はヘルツで表す。電波の質の「周波数の偏差」の正体。
占有周波数帯幅せんゆうしゅうはすうたいいきはば
上限の周波数を超えて輻射され、及び下限の周波数未満において輻射される平均電力が、それぞれ全平均電力の0.5パーセントに等しい上限及び下限の周波数帯幅をいう。電波の質の「周波数の幅」の正体。
スプリアス発射・不要発射すぷりあすはっしゃ
必要周波数帯外における電波の発射で、そのレベルを情報の伝送に影響を与えないで低減できるもの。高調波発射、低調波発射、寄生発射及び相互変調積を含む。
空中線電力くうちゅうせんでんりょく
送信機から空中線系の給電線に供給される電力。尖頭電力、平均電力、搬送波電力又は規格電力のいずれかで表す。運用では免許記録等の範囲内で、通信を行うため必要最小のものとする。
電波の型式(表示記号)でんぱのかたしき
主搬送波の変調の型式、主搬送波を変調する信号の性質、伝送情報の型式を、この順序に従って3つの記号で表したもの。F3E や A1A の形で書く。
擬似空中線回路ぎじくうちゅうせんかいろ
電波を空間に出さずに送信機の出力を吸収させる回路。無線局は、無線設備の機器の試験又は調整を行うために運用するとき、実験等無線局を運用するときは、なるべく使用しなければならない。
送信装置の条件そうしんそうちのじょうけん
周波数をその許容偏差内に維持するために送信装置が満たすべき条件。電源電圧又は負荷の変化、外囲の温度若しくは湿度の変化、振動又は衝撃によって周波数がずれないこと。
副次的に発する電波(受信設備の条件)ふくじてきにはっするでんぱ
受信設備が受信のために内部で発生させ、外へ漏らしてしまう電波又は高周波電流。総務省令で定める限度をこえて他の無線設備の機能に支障を与えるものであってはならない。
電波の定義(三百万メガヘルツ以下)でんぱのていぎ
「電波」とは、三百万メガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。無線電信は符号を、無線電話は音声その他の音響を送り又は受けるための通信設備。
送信設備そうしんせつび
送信装置と送信空中線系とから成る電波を送る設備。送信装置は高周波エネルギーを発生する装置、送信空中線系はそれを空間へ輻射する装置をいう(電波法施行規則第2条)。
空中線(アンテナ)くうちゅうせん
電波を空間へ送り出し、又は受けるための装置で、いわゆるアンテナ。送信空中線の型式及び構成は、利得及び能率がなるべく大であること、整合が十分であること、満足な指向特性が得られることに適合しなければならない(無線設備規則第20条)。
技術基準適合証明(技適)ぎじゅつきじゅんてきごうしょうめい
小規模な無線局に使う特定無線設備が、電波法の技術基準に適合していることの証明。総務大臣の登録を受けた登録証明機関が行い、証明した設備に表示(いわゆる技適マーク)を付ける。表示が付いた設備を適合表示無線設備という(電波法第38条の2の2・第38条の7)。
周波数測定装置しゅうはすうそくていそうち
送信設備の発射する電波の周波数を測る装置。総務省令で定める送信設備には、その誤差が使用周波数の許容偏差の2分の1以下である周波数測定装置を備え付けなければならない(電波法第31条)。
無線従事者 9
無線従事者むせんじゅうじしゃ
無線設備の操作又はその監督を行う者であって、総務大臣の免許を受けたもの。無線局の免許(免許状)とは別の「人」に対する免許で、有効期間はない。
無線従事者免許証むせんじゅうじしゃめんきょしょう
総務大臣又は総合通信局長が無線従事者の免許を与えたときに交付する証書。無線従事者は、その業務に従事しているときは携帯していなければならない。
免許証の再交付めんきょしょうのさいこうふ
無線従事者が、氏名に変更を生じたとき又は免許証を汚し、破り、若しくは失ったときに、申請書に書類を添えて総務大臣又は総合通信局長に提出し、新しい免許証を受けること。
免許証の返納めんきょしょうのへんのう
無線従事者が免許の取消しの処分を受けたとき、又は再交付を受けた後に失った免許証を発見したときに、10日以内に免許証を総務大臣又は総合通信局長に返納すること。
無線従事者の操作の範囲そうさのはんい
無線従事者がその資格で行い、又は監督することができる無線設備の操作の範囲。電波法第40条第2項を受けて、電波法施行令第3条が資格別に周波数と空中線電力で定める。
無線従事者の選任・解任の届出むせんじゅうじしゃのせんにんかいにんのとどけで
無線局の免許人等が無線従事者(主任無線従事者を含む)を選任し、又は解任したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならないこと。
無線従事者の免許の取消し・従事停止むせんじゅうじしゃのめんきょのとりけし
総務大臣が、電波法令や処分に違反した無線従事者などに対し、その免許を取り消し、又は3箇月以内の期間を定めてその業務に従事することを停止する処分。
無線従事者の免許を与えないことができる者むせんじゅうじしゃのけっかく
総務大臣が無線従事者の免許を与えないことができる者。電波法の罪で罰金以上の刑から2年を経過しない者、免許の取消しから2年を経過しない者、著しく心身に欠陥がある者の3つ。
技術操作・通信操作(外部の転換装置)ぎじゅつそうさ・つうしんそうさ
無線設備の操作のうち、電波を正しく出すための機器の調整や切替えが技術操作、通信を行うための操作が通信操作。陸上特殊無線技士の操作の範囲は「外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作」に限られる。
運用 18
目的外使用の禁止もくてきがいしようのきんし
無線局は、免許記録に記録されている目的又は通信の相手方若しくは通信事項の範囲を超えて運用してはならないこと。遭難通信・緊急通信・安全通信・非常通信などは例外。
非常通信ひじょうつうしん
地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動その他非常の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合に、有線通信を利用できないか著しく困難なときに、人命の救助、災害の救援、交通通信の確保又は秩序の維持のために行う無線通信。
非常の場合の無線通信ひじょうのばあいのむせんつうしん
非常の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合に、総務大臣が人命の救助、災害の救援、交通通信の確保又は秩序の維持のために必要な通信を無線局に行わせること。国はその通信に要した実費を弁償する。
秘密の保護ひみつのほご
何人も、法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならないという義務。
混信の防止・混信等の防止こんしんのぼうし
無線局は、他の無線局又は総務大臣が指定する受信設備に、その運用を阻害するような混信その他の妨害を与えないように運用しなければならないという義務。
無線通信の原則むせんつうしんのげんそく
必要のない無線通信は行わない、用語はできる限り簡潔に、自局の識別信号を付して出所を明らかにする、正確に行い誤りを知ったときは直ちに訂正する、の4原則。
識別信号(呼出符号・呼出名称)しきべつしんごう
呼出符号(標識符号を含む。)、呼出名称その他の総務省令で定める信号。予備免許で総務大臣が指定し、免許記録に記録され、呼出し・応答で自局と相手局を特定する。
試験電波の発射(発射前の措置)しけんでんぱのはっしゃ
無線機器の試験又は調整のため電波を発射するときの手順。発射前に聴守して他の無線局の通信に混信を与えないことを確かめ、EX3回・DE1回・自局の呼出符号3回を順次送信する。
運用許容時間うんようきょようじかん
無線局が運用してよい時間。予備免許の際に総務大臣が指定する事項の一つで、免許記録に記録される。違反があれば総務大臣が期間を定めて制限できる。
呼出し・応答の方法よびだしとおうとう
呼出しは相手局の呼出符号3回以下・DE1回・自局の呼出符号3回以下を順次送信して行い、応答は相手局の呼出符号3回以下・DE1回・自局の呼出符号1回で行う。
通報の送信と終了つうほうのそうしん
呼出しに対し応答を受けたときは直ちに通報の送信を始め、通報を確実に受信したときは受信証「R」(無線電話は「了解」)を送り、通信が終了したときは「VA」(「さようなら」)を送る一連の手順。
Q符号きゅーふごう
無線局運用規則の別表第2号に定める、Qで始まる3文字の略符号。「?」を付ければ問い、付けなければ答えや通知になる。モールス無線電信の業務用語として使う。
略符号・略語りゃくふごう
無線電信通信の業務用語として使う、無線局運用規則の別表第二号に定める略語又は符号をいう。無線電話通信では別表第四号の略語を使う。
アマチュア業務・アマチュア局あまちゅあぎょうむ
金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究その他総務大臣が別に告示する業務を行う無線通信業務をいう。アマチュア局はこの業務を行う無線局。
アマチュア局の運用の特則あまちゅあきょくのうんようのとくそく
アマチュア局だけに課される運用のきまり。他人の依頼による通報の禁止、発射の制限、他の無線局や放送の受信に支障を与えるときの発射の中止、免許人以外の者による操作の禁止など。
遭難通信・緊急通信・安全通信そうなんつうしん
船舶又は航空機の危険にかかわる3種の無線通信。遭難通信は重大かつ急迫の危険に陥った場合、緊急通信はそのおそれがある場合等、安全通信は航行に対する重大な危険を予防するために行う。
モールス符号もーるすふごう
点(・)と線(-)の組合せで文字や数字を表す符号。モールス無線電信による通信には、無線局運用規則の別表第1号に掲げるモールス符号を用いなければならない。
聴守ちょうじゅ
受信機で電波を受けて聞き、通信の状況を確かめること。無線局は電波を発射する前に、自局の発射しようとする電波の周波数その他必要と認める周波数によって聴守し、他の通信に混信を与えないことを確かめる(無線局運用規則第19条の2)。
監督 8
電波の発射の停止(臨時)でんぱのはっしゃのていし
総務大臣が、無線局の発射する電波の質が第28条の総務省令で定めるものに適合していないと認めるとき、当該無線局に対して臨時に命ずる電波の発射の停止。
検査の種類(落成後・変更・定期・臨時)けんさ
総務大臣が無線局の無線設備等(無線設備、無線従事者の資格及び員数、時計及び書類)を検査する制度。落成後の検査、変更検査、定期検査、臨時検査の4種類がある。
運用の停止・制限(免許人の違反)うんようのせいげん
免許人等が電波法等に違反したとき、総務大臣が3月以内の期間を定めて無線局の運用の停止を命じ、又は期間を定めて運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限する処分。
無線局の免許の取消しむせんきょくのめんきょのとりけし
総務大臣が無線局の免許を取り消すことができる処分。正当な理由がないのに運用を引き続き6月以上休止したとき、不正な手段で免許等を受けたとき、運用停止の命令等に従わないとき、欠格事由に該当したとき。
総務大臣への報告(80条)ほうこくぎむ
無線局の免許人等が、遭難通信・緊急通信・安全通信・非常通信を行ったとき、電波法令に違反して運用した無線局を認めたとき等に、総務省令で定める手続により総務大臣に報告する義務。
罰則(懲役・罰金)ばっそく
電波法第9章が定める刑罰。免許がないのに無線局を開設・運用した者は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、通信の秘密を漏らし又は窃用した者は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金など。
総合通信局長(権限の委任)そうごうつうしんきょくちょう
総務省の地方の出先機関である総合通信局の長。電波法に規定する総務大臣の権限の一部は、総務省令で所轄の総合通信局長(沖縄総合通信事務所長を含む。)に委任されている。
罰金以上の刑(欠格の2年)ばっきんいじょうのけい
罰金と、それより重い拘禁刑(旧・懲役、禁錮)など。電波法などの罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者には、無線局や無線従事者の免許を与えないことができる。
業務書類 3
業務書類の備付けぎょうむしょるい
無線局には、正確な時計及び無線業務日誌その他総務省令で定める書類を備え付けておかなければならない。どの無線局に何を備え付けるかは電波法施行規則第38条の表で定め、基地局や固定局などは免許記録を備え付ける。
免許記録の備付け・掲示(旧・免許状の掲示)めんきょきろくのそなえつけ
免許記録(旧法の免許状)をどこに備え付けるかの定め。陸上移動局・携帯局・移動するアマチュア局は送信装置のある場所又は無線設備の常置場所に備え付け、船舶局等は主たる送信装置のある場所の見やすい箇所に掲示する。
時計(中央標準時)とけい
電波法第60条により無線局に備え付ける正確な時計。その時刻を毎日1回以上中央標準時又は協定世界時に照合しておかなければならない。検査では「時計及び書類」として対象になる。
国際法規 4
国際電気通信連合憲章・無線通信規則こくさいでんきつうしんれんごうけんしょう
国際電気通信連合(ITU)の基本条約である憲章と、それを補完して電波の利用を細かく定める無線通信規則。電波に関し条約に別段の定があるときは、電波法ではなくその規定による。
周波数分配(アマチュア業務)しゅうはすうぶんぱい
無線通信規則第5条の周波数分配表で、各周波数帯をどの業務に割り当てるかを定めたもの。世界を第一・第二・第三地域に区分し、日本は第三地域に属する。
禁止される伝送(無線通信規則)きんしされるでんそう
無線通信規則がすべての局に禁止する伝送。不要な伝送、過剰な信号の伝送、虚偽の又はまぎらわしい信号の伝送、識別表示のない信号の伝送(第15条)と、虚偽の又はまぎらわしい識別表示を使用する伝送(第19条)。
アマチュア局相互間の伝送あまちゅあきょくそうごかんのでんそう
無線通信規則第25条(アマチュア業務)の定め。アマチュア局相互間の伝送は、意味を隠すために符号化されたものであってはならない。国内では電波法第58条がアマチュア無線局の通信に暗語の使用を禁止する。
他の資格で出る用語 18
固定局固定業務を行う無線局。固定業務とは、一定の固定地点の間の無線通信業務(陸上移動中継局との間のものを除く。)をいう。
基地局陸上移動局との通信(陸上移動中継局の中継によるものを含む。)を行うため陸上に開設する移動しない無線局(陸上移動中継局を除く。)をいう。
陸上局海岸局、航空局、基地局、高高度基地局、携帯基地局、無線呼出局、陸上移動中継局その他移動中の運用を目的としない移動業務を行う無線局をいう。移動局の相手をする側の総称。
陸上移動局陸上を移動中又はその特定しない地点に停止中運用する無線局(船上通信局を除く。)をいう。基地局と組で陸上移動業務を行う。業務用の車載無線や携帯電話の端末がこれに当たる。
携帯局陸上、海上若しくは上空の一若しくは二以上にわたり携帯して移動中又はその特定しない地点に停止中運用する無線局(船上通信局及び陸上移動局を除く。)をいう。相手は携帯基地局。
地球局宇宙局と通信を行い、又は受動衛星その他の宇宙にある物体を利用して通信を行うため、地表又は地球の大気圏の主要部分に開設する無線局。衛星通信の地上側の局。
人工衛星局人工衛星に開設する無線局をいう。地上の無線局どうしが人工衛星局の中継により通信する形態があり、陸上特殊無線技士の操作の範囲では「人工衛星局の中継により無線通信を行うものの多重無線設備」として区別される。
主任無線従事者無線局(アマチュア無線局を除く)の無線設備の操作の監督を行う者として免許人等が選任し、総務大臣に届け出た無線従事者。その監督を受ければ無線従事者でない者も無線設備の操作ができる。
無線業務日誌電波法第60条により無線局に備え付ける記録。無線従事者の氏名・資格、通信の内容、周波数の偏差の測定結果、機器の故障などを毎日記載し、使用を終った日から2年間保存する。
陸上の無線局(操作の範囲でいう)陸上特殊無線技士の操作の範囲(電波法施行令第3条)でいう「陸上の無線局」。陸上に開設する無線局から、海岸局、航空局、船上通信局、無線航行局、海岸地球局、航空地球局などを除いたもの。
海岸局・船舶局・航空局海上と航空の無線通信を担う無線局。海岸局は船舶局などと通信するため陸上に開設する移動しない局、船舶局は船舶の無線局、航空局は航空機局と通信するため陸上に開設する移動中の運用を目的としない局(電波法施行規則第4条)。
登録検査等事業者(登録点検)無線設備等の検査又は点検の事業を行う者で、総務大臣の登録を受けたもの。その点検の結果を記載した書類を添えて検査を受けると、落成後の検査や変更検査の一部を省略できる(電波法第10条第2項、第18条第2項)。
包括免許目的・通信の相手方・電波の型式及び周波数・無線設備の規格が同じ特定無線局を、1局ずつではなく包括して対象とする免許。携帯電話の端末などがこれに当たり、受けた者を包括免許人という(電波法第27条の2・第27条の5)。
型式検定電波法第37条に掲げる無線設備の機器について、その型式が総務大臣の行う検定に合格していなければ施設してはならないとする制度。周波数測定装置、船舶のレーダー、船舶の救命用の無線設備、航空機に施設する無線設備の機器などが対象。
非常時運用人非常の事態に人命の救助などの通信を行うため、簡易な操作で運用できる無線局の免許人等が、その無線局を運用させる自己以外の者(電波法第70条の7)。
安全施設無線設備が人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えることがないように設ける施設(電波法第30条)。施行規則が、電波の強度に対する安全施設、高圧電気に対する安全施設、空中線等の保安施設を定める。
高圧電気高周波若しくは交流の電圧300ボルト又は直流の電圧750ボルトを超える電気。これを使う機器・電線・空中線などは、人が容易に触れないように収容し、又は高さを確保しなければならない(電波法施行規則第22条〜第25条)。
空中線等の保安施設(避雷器・接地装置)落雷などから無線設備を守るため、空中線系に設ける避雷器又は接地装置と、カウンターポイズに設ける接地装置。26.175MHzを超える周波数を使用する無線局の無線設備と、陸上移動局又は携帯局の空中線には要らない(電波法施行規則第26条)。