空中線電力 くうちゅうせんでんりょく
送信機から空中線系の給電線に供給される電力。尖頭電力、平均電力、搬送波電力又は規格電力のいずれかで表す。運用では免許記録等の範囲内で、通信を行うため必要最小のものとする。
予備免許の指定事項(電波法第8条)、違反時に制限される3項目(第76条)の肢に並ぶ。操作の範囲では「50ワット以下」「100ワット以下」と周波数の組合せが問われる。一陸技では表示(主搬送波の変調の型式 F は平均電力 pY、J は尖頭電力 pX)。
空中線電力は、送信機がアンテナ(空中線)へ送り出す電力です。免許のときに総務大臣が指定し、免許記録等に記録されます。運用では記録された範囲内で、しかも通信に必要最小の電力にしなければなりません。

電波法施行規則 第2条第1項第68号「空中線電力」とは、尖頭電力、平均電力、搬送波電力又は規格電力をいう。
電波法 第54条無線局を運用する場合においては、空中線電力は、次の各号の定めるところによらなければならない。 ただし、遭難通信については、この限りでない。 一 免許記録等に記録されているものの範囲内であること。 二 通信を行うため必要最小のものであること。
4つの表し方
空中線電力の種類(電波法施行規則第2条第1項第69号〜第72号)

問題でどこに出るか
予備免許のときに指定される指定事項の1つです。免許人が違反したときに電波法第76条で制限できる3つ(運用許容時間・周波数・空中線電力)の1つでもあります。無線従事者の操作の範囲でも「空中線電力50ワット以下」のように上限として使われます。
電波の質の穴埋めで「空中線電力の偏差」が誤答肢として並びます。空中線電力の許容偏差は無線設備規則第14条で定めるもので、電波法第28条の電波の質には含まれません。一陸技では「F の電波は尖頭電力で表示」とした肢が誤りでした。正しくは平均電力です。
この用語を押さえる問題
空中線電力の表示に関する次の記述のうち、電波法施行規則(第4条の4)の規定に照らし、この規定に定めるところに適合しないものはどれか。下の1から4までのうちから一つ選べ。
正答: 電波の型式のうち主搬送波の変調の型式が「F」の記号で表される電波を使用する送信設備の空中線電力は、尖頭電力(pX)をもって表示する。
適合しない(これが正答)。電波法施行規則第4条の4第1項の表では、主搬送波の変調の型式が「F」(周波数変調)の電波を使用する送信設備の空中線電力は「平均電力(pY)」をもって表示することとされている。周波数変調は変調によって振幅が変わらないため、尖頭電力ではなく平均電力で表示する。
この問題を解く無線局の予備免許が与えられるときに総務大臣から指定される事項はどれか。次のうちから選べ。
正答: 空中線電力
電波法第8条により、予備免許を与えるときに総務大臣は、工事落成の期限、電波の型式及び周波数、識別信号、空中線電力、運用許容時間を指定します。空中線電力はこの指定事項に含まれるため正しい記述です。
この問題を解く第二級陸上特殊無線技士の資格を有する者が、陸上の無線局の空中線電力50ワット以下の無線設備(レーダーを除く。)の外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作を行うことができる周波数の電波はどれか。次のうちから選べ。
正答: 25,010kHzから960MHzまで
電波法施行令第3条により、第二級陸上特殊無線技士は陸上の無線局の空中線電力50W以下の無線設備で25,010kHzから960MHzまでの周波数の電波を使用するもの、及び空中線電力10W以下の無線設備(多重無線設備を除く)で1,606.5kHzから4,000kHzまでの電波を使用するものの外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作ができます。設問は「50ワット以下」なので、該当するのは25,010kHzから960MHzまでです。
この問題を解く無線局の免許人が電波法又は電波法に基づく命令に違反したときに総務大臣が行うことができる処分はどれか。次のうちから選べ。
正答: 無線局の運用の停止
電波法第76条第1項のとおり。免許人が電波法等に違反したときは、3箇月以内の期間を定めて無線局の運用の停止を命じ、又は運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限することができる。
この問題を解く問われた問題 40
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