無線通信ブートラボ
用語集 › 法規 › 無線設備

スプリアス発射・不要発射 すぷりあすはっしゃ

二陸特 三陸特 3アマ 一陸技 電波法施行規則 2条 電波法 28条 無線設備規則 7条

必要周波数帯外における電波の発射で、そのレベルを情報の伝送に影響を与えないで低減できるもの。高調波発射、低調波発射、寄生発射及び相互変調積を含む。

試験ではここ

電波の質(電波法第28条)の穴埋めで「高調波の強度等」として出る。「空中線電力の偏差等」「安定度等」「変調度等」「信号対雑音比等」へのすり替えが定番。一陸技では不要発射の強度の許容値に適合しないときの臨時の電波の発射の停止が問われた。

送信機は狙った周波数だけでなく、その整数倍(高調波)などの余計な電波も少し出します。この余計な電波がスプリアス発射で、電波法第28条にある「高調波の強度等」の正体です。帯域外発射と合わせて不要発射と呼びます。

スプリアス発射・不要発射の挿絵。スプリアス発射=必要周波数帯の外に出る余計な電波。高調波の強度等の正体
スプリアス発射=必要周波数帯の外に出る余計な電波。高調波の強度等の正体
電波法施行規則 第2条第1項第63号

「スプリアス発射」とは、必要周波数帯外における一又は二以上の周波数の電波の発射であつて、そのレベルを情報の伝送に影響を与えないで低減することができるものをいい、高調波発射、低調波発射、寄生発射及び相互変調積を含み、帯域外発射を含まないものとする。

電波法施行規則 第2条第1項第63号の3

「不要発射」とは、スプリアス発射及び帯域外発射をいう。

電波の質の3要素のひとつ

電波法第28条は、周波数の偏差及び幅、高調波の強度等を電波の質と定めています。この「高調波の強度等」の許容値を具体的に定めるのが無線設備規則第7条です。許容値に適合していないと総務大臣が認めるときは、臨時に電波の発射の停止を命ずることができます。

電波法 第28条

送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、高調波の強度等電波の質は、総務省令で定めるところに適合するものでなければならない。

スプリアス発射に含まれるもの・含まれないもの

定義の中身

  • 高調波発射 搬送波の整数倍の周波数に出る発射。スプリアス発射に含む
  • 低調波発射 搬送波の整数分の1の周波数に出る発射。スプリアス発射に含む
  • 寄生発射 回路の不要な発振などで出る発射。スプリアス発射に含む
  • 相互変調積 2つ以上の信号が混ざって出る発射。スプリアス発射に含む
  • 帯域外発射 必要周波数帯に近接し、変調の過程で生ずる発射。スプリアス発射には含まず、不要発射には含む
必要周波数帯・帯域外領域・スプリアス領域
必要周波数帯の外側、帯域外領域のさらに外がスプリアス領域。不要発射はその2つの合計
ひっかけ

「高調波の強度等」を「空中線電力の偏差等」「安定度等」「変調度等」「信号対雑音比等」に差し替えた肢が出ます。空中線電力の許容偏差は無線設備規則第14条の別の規定で、電波の質ではありません。

この用語を押さえる問題

三陸特 ・ 日本無線協会 令和3年10月期 法規 問3

次の記述は、電波の質について述べたものである。電波法の規定に照らし、[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、[ ]電波の質は、総務省令で定めるところに適合するものでなければならない。

正答: 高調波の強度等

電波法第28条は「送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、高調波の強度等電波の質は、総務省令で定めるところに適合するものでなければならない」と定めている。電波の質の三要素は周波数の偏差、周波数の幅、高調波の強度等であり、この肢が正しい。

この問題を解く
三陸特 ・ 日本無線協会 令和元年6月期 法規 問3

次の記述は、電波の質について述べたものである。電波法の規定に照らし、[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、[ ]電波の質は、総務省令で定めるところに適合するものでなければならない。

正答: 高調波の強度等

正しいです。電波法第28条は「送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、高調波の強度等電波の質は、総務省令で定めるところに適合するものでなければならない」と定めています。「周波数の偏差」「周波数の幅」「高調波の強度等」の3要素を覚えておきましょう。

この問題を解く
3アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 法規 No.3 問3

電波の質を表すものとして、電波法に規定されているものは、次のどれか。

正答: 高調波の強度

電波法28条。電波の質は「周波数の偏差及び幅、高調波の強度等」。空中線電力の偏差・変調度・信号対雑音比は電波の質に含まれない。

この問題を解く
一陸技 ・ 日本無線協会 令和8年1月期 法規 問5

次の記述は、総務大臣が無線局に対して臨時に電波の発射の停止を命ずることができる場合について述べたものである。電波法(第28条及び第72条)及び無線設備規則(第5条から第7条まで及び第14条)の規定に照らし、これらの規定に定めるところに適合しないものはどれか。下の1から4まで...

正答: 総務大臣は、無線局の発射する電波が、総務省令で定める空中線電力の許容偏差に適合していないと認めるときは、当該無線局に対して臨時に電波の発射の停止を命ずることができる。

適合しない(これが正答)。電波法第72条第1項が臨時の電波の発射の停止を命じ得るのは「第28条の総務省令で定めるもの(電波の質)に適合していないと認めるとき」である。電波法第28条の電波の質は「周波数の偏差及び幅、高調波の強度等」であり、無線設備規則第14条の空中線電力の許容偏差は電波の質には含まれない。

この問題を解く

問われた問題 13

!この用語の間違いを報告・追加要望
運営だけが読みます。「用語集に無い語」「その他」は内容を書いてください。