罰則(懲役・罰金) ばっそく
電波法第9章が定める刑罰。免許がないのに無線局を開設・運用した者は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、通信の秘密を漏らし又は窃用した者は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金など。
「無免許開設」と「秘密の漏洩・窃用」の刑の重さが問われる。拘禁刑の年数と罰金額の組を入れ替えた肢(6箇月以下・30万円以下、5年以下・250万円以下)が出る。業務従事者の漏洩は2年以下・100万円以下に加重。
電波法の最後の章(第9章)は、違反したときの刑罰を並べています。免許を受けずに無線局を開設する、通信の秘密を漏らす、検査を拒むといった行為ごとに、拘禁刑の長さと罰金の額が決まっています。かつての「懲役」は、法改正で「拘禁刑」に置き換わりました。

電波法 第110条第1号次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。 一 第四条の規定による免許又は第二十七条の二十一第一項の規定による登録がないのに、無線局を開設したとき。
電波法 第109条1 無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。 2 無線通信の業務に従事する者がその業務に関し知り得た前項の秘密を漏らし、又は窃用したときは、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
問題に出た罰の重さ
違反行為と刑(重い順)
- 重要無線通信の妨害(第108条の2) 5年以下の拘禁刑又は250万円以下の罰金。無免許開設の肢の誤答として「5年以下・250万円以下」が使われます。
- 虚偽の通信(第106条第1項) 利益を与え又は損害を加える目的で虚偽の通信を発した者は、3年以下の拘禁刑又は150万円以下の罰金。
- 業務従事者による秘密の漏洩・窃用(第109条第2項) 2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金。一般の人より重い。
- 無免許の開設・運用(第110条) 1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金。
- 秘密の漏洩・窃用(第109条第1項) 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金。
- 検査の拒否・妨害・忌避(第111条) 6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金。
- 運用の制限違反など(第112条) 50万円以下の罰金。
- 無資格での無線設備の操作(第113条第20号) 第39条に違反して無線設備の操作を行った者は30万円以下の罰金。

罰金以上の刑を受けると、免許の欠格事由になる
刑罰そのもののほかに、もう1つ効き目があります。電波法に規定する罪で罰金以上の刑に処せられ、執行を終わった日から2年を経過しない者には、総務大臣は無線局の免許や無線従事者の免許を与えないことができます。「刑法の罪」ではなく「電波法の罪」である点、期間が5年ではなく2年である点が肢で入れ替えられます。
無免許開設の罰則を「6箇月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金」や「5年以下の拘禁刑又は250万円以下の罰金」にすり替えた肢が出ます。正しくは1年以下・100万円以下です。秘密の漏洩は一般の人が1年以下・50万円以下、業務従事者が2年以下・100万円以下で、こちらも組をずらした肢が出ます。
この用語を押さえる問題
電波法の規定により、無線局の免許がないのに無線局を開設した者に対する罰則は、次のどれか。
正答: 1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
電波法110条。免許がないのに無線局を開設し又は運用した者は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金。
この問題を解く無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者(無線通信の業務に従事する者を除く。)に対する電波法の罰則は、次のどれか。
正答: 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
電波法109条1項。無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし又は窃用した者は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金。無線通信の業務に従事する者は2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(同条2項)。
この問題を解く無線局の免許を与えられないことがある者はどれか。次のうちから選べ。
正答: 電波法に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わった日から2年を経過しない者
電波法第5条第3項は、電波法に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者には免許を与えないことができると定めている。この肢が条文どおりで正しい。
この問題を解く総務大臣が無線従事者の免許を与えないことができる者はどれか。次のうちから選べ。
正答: 無線従事者の免許を取り消され、取消しの日から2年を経過しない者
電波法42条。欠格事由は「電波法の罪(第9章)で罰金以上の刑を受け2年を経過しない者」と「免許取消しから2年を経過しない者」。刑法の罪ではなく電波法の罪、期間は5年ではなく2年。
この問題を解く問われた問題 9
- 一陸技 令和8年7月期 問12 無線従事者の免許等に関する次の記述のうち、電波法(第42条及び第79条)の規定に照らし、これらの規定に定め...
- 三陸特 例題No.3 問1 無線局の免許を与えられないことがある者はどれか。次のうちから選べ。
- 三陸特 令和3年10月期 問1 無線局の免許を与えられないことがある者はどれか。次のうちから選べ。
- 三陸特 令和元年6月期 問1 無線局の免許を与えられないことがある者はどれか。次のうちから選べ。
- 二陸特 例題No.2 問4 総務大臣が無線従事者の免許を与えないことができる者はどれか。次のうちから選べ。
- 二陸特 令和3年2月期 問1 基地局を開設しようとする者は、どうしなければならないか。次のうちから選べ。
- 二陸特 令和2年10月期 問5 総務大臣が無線従事者の免許を与えないことができる者はどれか。次のうちから選べ。
- 3アマ オリジナルNo.3 問5 電波法の規定により、無線局の免許がないのに無線局を開設した者に対する罰則は、次のどれか。
- 3アマ オリジナルNo.2 問9 無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者(無線通信の業務に従事する者を除く。)に対する電...