周波数計(直接カウント・レシプロカル) しゅうはすうけい
基準クロックを使って周波数を数字で表示する計器。直接カウント方式はゲート時間 Tg の間に入力のパルス数を数え、レシプロカルカウント方式は入力の周期をクロックで測ってその逆数を表示する。どちらも ±1 カウントの誤差をもつ。
令和8年1月期 工学A 問19(誤りを選ぶ)。直接カウントの分解能は「ゲート時間が長く、入力周波数が高いほど」良くなる(短く・低いは逆で誤り)。レシプロカルは周期を測るので入力周波数によらず有効桁数が一定、クロックを高くすると分解能が上がる。±1 カウント誤差はゲートと入力の位相が無関係だから生じる。
周波数は「1 秒に何回」なので、1 秒ゲートを開けて入力のパルスを数えれば、その数がそのまま Hz です。これが直接カウント方式です。ところが 50 Hz のような低い周波数だと 1 秒で 50 個しか数えられず、1 個の違いが 2〔%〕にもなります。そこで低い周波数では、逆に 入力の 1 周期の間に速い基準クロックを数えて周期を求め、逆数を表示 します。これがレシプロカル方式です。

f は入力周波数、Tg はゲート時間、N は計数値。分解能は 1/Tg〔Hz〕で一定(Tg=1 s なら 1 Hz)。相対誤差は f が高いほど、Tg が長いほど小さい
fc は基準クロック周波数、M はクロックの計数値、Tmeas は測定時間(入力の 1 周期または整数周期分)。相対誤差は入力周波数に関係なく fc と測定時間で決まる。fc を上げれば上がる

2 方式の比較(測定時間が同じとき)
- 直接カウント 分解能は 1/Tg〔Hz〕で固定。高い周波数ほど桁数が増え、低い周波数では桁が足りない。構成が簡単で高周波向き
- レシプロカル 有効桁数が入力周波数によらずほぼ一定。低い周波数で圧倒的に有利。クロック(例 100 MHz)を高くすると分解能がさらに上がる。演算回路が要る
- 共通の誤差 ±1 カウント誤差と、基準発振器(水晶・温度補償・ルビジウム)の確度。基準の確度より良い測定はできない

典型問題の解き方(1〔kHz〕を測るときの分解能の比較)
手順
直接カウントの分解能が良くなるのは ゲート時間が長く、入力周波数が高い ときです。問題文はこれを両方ひっくり返した肢を「誤り」として選ばせます。レシプロカルは「入力周波数が高いほど良い」のではなく「入力周波数によらず一定」です。±1 カウント誤差は回路の不良ではなく、ゲートと入力の位相が無関係なために原理的に生じます。

この用語を押さえる問題
直接カウント方式及びレシプロカルカウント方式による周波数計の測定原理等に関する次の記述のうち、誤っているものを下の番号から選べ。
正答: 直接カウント方式による周波数計の±1 カウント誤差による分解能は、ゲート時間が短く、測定する入力信号(被測定信号)の周波数が低いほど良くなる。
誤り(これが正答)。直接カウント方式の相対誤差は 1/(f×Tg)(f:被測定周波数、Tg:ゲート時間)なので、ゲート時間が長く、被測定周波数が高いほど分解能が良くなる。記述は両方とも逆である。
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