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誤り訂正・誤り検出 あやまりていせい

三陸特 二陸特 一陸技

送信側でデジタル信号に冗長ビット(検査ビット)を付け、受信側で伝送中に生じたビットの誤りを見つけ(誤り検出)、元に戻す(誤り訂正)仕組み。デジタル通信がアナログより雑音に強い理由の一つ。

試験ではここ

穴埋め「受信側で符号の[誤り検出]と誤り訂正が行えるように、送信側で適切な冗長ビットを付加する」。デジタル方式の特徴の正誤では「受信側で誤り訂正ができる」が正しく、「信号処理による遅延がない」「秘話性を高くできない」「雑音の影響を受けやすい」が誤り肢。バースト誤り対策は「インターリーブ」で順序を入れ替え、受信側で「デインターリーブ(元の順序に戻す)」。

デジタル信号は 0 と 1 の列ですが、雑音で 0 が 1 に化けることがあります。そこで送る前に「検算用のビット」を余分に足しておき、受け取った側で検算が合わなければ誤りがあると分かります。足すビットを増やせば、どのビットが化けたかまで突き止めて直せます。これが誤り検出と誤り訂正で、アナログ通信にはできない芸当です。

送信側で情報ビットに冗長ビットを付加し、伝送路で雑音により 1 ビットが反転し、受信側で誤りを検出して訂正するブロック図
送信側で冗長ビットを足し、受信側で検出・訂正する。足す分だけ伝送効率は下がる

代表的な方式

  • パリティ検査 1 の個数が偶数(または奇数)になるよう 1 ビット足す。1 ビットの誤りを検出できるが訂正はできない
  • CRC(巡回冗長検査) データを多項式で割った余りを付ける。長いデータの誤り検出に強く、無線 LAN や携帯電話のパケットで使う
  • ブロック符号(ハミング符号など) 一定長のブロックごとに検査ビットを付け、誤りの位置を特定して訂正する
  • 畳み込み符号 前後のビットも使って連続的に符号化し、受信側でビタビ復号する。衛星や携帯電話で使う
偶数パリティで 1 の個数を偶数にそろえ、受信側で奇数になっていれば誤りを検出する例
パリティは 1 の個数で検算する。見つけられるが、どこが誤ったかは分からない
ビット誤り率(BER)
BER = \dfrac{\text{誤ったビット数}}{\text{送ったビット数}}

10,000 ビット送って 1 ビット誤れば BER = 10^-4。雑音が大きいほど、受信の S/N が低いほど BER は大きくなる

バースト誤りとインターリーブ

フェージングで一瞬電波が弱くなると、誤りが連続してまとまって起きます(バースト誤り)。誤り訂正符号は散らばった誤りには強くても、固まった誤りは直しきれません。そこで送信側で符号の順序をあらかじめ入れ替えておくインターリーブを行い、受信側でデインターリーブして元の順序に戻します。すると固まっていた誤りがばらばらに散り、訂正できるようになります。

送信側でビット列を並べ替え、伝送路で連続 4 ビットが誤り、受信側で元の順序に戻すと誤りが 1 ビットずつ散らばる様子
インターリーブで順序を入れ替えておくと、バースト誤りが散らばって訂正できる

デジタル通信方式の特徴(アナログと比べて)

正誤問題で出る 5 つ

  • 雑音の影響を受けにくい 0 か 1 かを判定できればよいので、多少の雑音は再生で消える
  • 受信側で誤り訂正を行うことができる この用語そのもの。アナログでは不可能
  • 秘話性を高くすることができる 暗号化・スクランブルが容易。「高くできない」は誤り
  • ネットワークやコンピュータとの親和性がよい そのままデータとして扱える
  • 信号処理による遅延が生じる A/D 変換・符号化・誤り訂正に時間がかかる。「遅延がない」は誤り

典型問題の解き方(令和3年10月期 問21)

「バースト誤り対策として、送信する符号の順序を入れ替える[A]を行い、受信側で受信符号を並び替えて[B]ことにより誤りの影響を軽減する」

  1. Aを決める 「順序を入れ替える」のはインターリーブ。A/D 変換はアナログをデジタルにする処理で順序は変えない
  2. Bを決める 受信側は入れ替えたものを「元の順序に戻す」。逆拡散はスペクトル拡散(CDMA)の処理で無関係
  3. 答え A=インターリーブ、B=元の順序に戻す(デインターリーブ)
ひっかけ

穴埋めで「誤り検出」の代わりに並ぶ「スクランブル」「拡散」「インターリーブ」はどれも冗長ビットを付ける処理ではありません。スクランブルは 0 や 1 の連続を避ける並べ替え、拡散は帯域を広げる処理、インターリーブは順序の入れ替えです。正誤問題では「遅延がない」と「秘話性を高くできない」の 2 つが定番の誤り肢です。

先生が冗長ビットを足して受信側で誤りを直す様子を説明する挿絵
送信側で冗長ビット、受信側で検出と訂正。バースト誤りにはインターリーブ

この用語を押さえる問題

二陸特 ・ 日本無線協会 令和3年2月期 無線工学 問21

次の記述は、一般的なデジタル無線通信装置で行われる誤り訂正符号化について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 デジタル信号の伝送において、符号の伝送誤りを少なくするために、受信側で符号の[ ]と誤り訂正が行えるように、送信側においてデジタル信号に適...

正答: 誤り検出

誤り訂正符号化では、送信側で情報ビットに冗長ビット(検査ビット)を付加します。受信側はその冗長ビットを使って、まず誤りの有無を検出し、さらに誤った位置を特定して訂正します。

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二陸特 ・ 日本無線協会 令和3年10月期 無線工学 問21

次の記述は、デジタル無線通信で発生するバースト誤りの対策の一例について述べたものである。〔 〕内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 バースト誤り対策として、送信する符号の順序を入れ替える[A]を行い、受信側で受信符号を並び替えて[B]ことにより誤りの影響を軽...

正答: A=インターリーブ B=元の順序に戻す

送信側で符号の順序を入れ替えることをインターリーブといいます。伝送路で連続した誤り(バースト誤り)が起きても、受信側で元の順序に戻す(デインターリーブ)ことで誤りが分散され、誤り訂正符号で訂正しやすくなります。

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二陸特 ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.3 問21

次の記述は、デジタル無線通信で発生するバースト誤りの対策の一例について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 バースト誤り対策として、送信する符号の順序を入れ替える[A]を行い、受信側で[B]により元の順序に戻すことにより誤りの影響を軽...

正答: A:インターリーブ B:デインターリーブ

送信側で符号の順序を入れ替えるのがインターリーブ、受信側で元に戻すのがデインターリーブです。これにより連続したバースト誤りがばらばらに分散され、誤り訂正符号で直しやすくなります。

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三陸特 ・ 日本無線協会 令和3年2月期 無線工学 問20

次の記述は、アナログ通信方式と比べたときのデジタル通信方式の一般的な特徴について述べたものである。誤っているものを下の番号から選べ。

正答: 信号処理による遅延がない。

これが誤りです。デジタル通信ではA/D変換、符号化、誤り訂正、復号などの信号処理に時間がかかるため、アナログ通信より遅延が生じます。

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問われた問題 19

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