Eb/N0 とビット誤り率(BER・SER・erfc) いーびーえぬぜろ
Eb/N0 は 1 ビット当たりの信号エネルギーと 1〔Hz〕当たりの雑音電力の比。変調方式の誤り率を公平に比べる物差しで、C/N とは C/N = (Eb/N0)(Rb/B) の関係。グレイコード配置ならビット誤り率 BER はシンボル誤り率 SER の約 1/n。
令和8年7月期 問16 は 16QAM の SER = (3/2)erfc(√(CNR/10)) から、CNR = 4Eb/N0 と BER ≒ SER/4 を使って BER = (3/8)erfc(√(2Eb/(5N0))) を選ぶ問題。誤答肢は係数 3/32 や根号内 8Eb/(5N0) など、ビット数の取り違え。
C/N は帯域内の電力どうしの比なので、1 シンボルに何ビット載せるかで意味が変わります。ビット 1 個にどれだけエネルギーを使えたかで比べるのが Eb/N0 です。多値変調ほど同じ Eb/N0 で誤りやすく、そのぶん C/N を高くする必要があります。
Rb はビットレート、B は雑音帯域幅。雑音帯域をシンボルレートに等しくとると C/N はシンボル当たりの Es/N0 で、n ビット/シンボルなら Eb/N0 の n 倍。16QAM で n = 4 なら 10 log 4 ≒ 6〔dB〕の差

隣り合う信号点のビット列が 1 ビットだけ違うので、シンボル誤り 1 回がほぼ 1 ビットの誤りになる。erfc は誤差補関数で、引数が大きいほど急に小さくなる

典型問題の解き方(16QAM の BER・令和8年7月期 問16)
手順
信号点間距離と平均電力(令和8年7月期 問2)
係数を信号点数 16 で割った 3/32 は誤りで、割るのはビット数 4 です。根号内を Eb/(10N0) のままにするのは CNR = 4Eb/N0 の置き換え忘れ、8Eb/(5N0) は 16 倍と取り違えたものです。

同じ BER を得るのに必要な Eb/N0 は、BPSK と QPSK が同じで、16QAM、64QAM と多値になるほど大きくなります。多値変調は「帯域を節約する代わりに電力を使う」方式です。
この用語を押さえる問題
図に示す信号点配置の 16QAM 信号のシンボル誤り率 SER16QAM が、搬送周波数帯における信号対雑音電力比 CNR 及び誤差補関数 erfc を用いた式として、SER16QAM=(3/2) erfc(√(CNR/10)) で表せるとき、1 ビット当たりの信号電力と ...
正答: (3/8) erfc(√(2Eb/(5N0)))
正答。16QAM は 1 シンボルで 4 bit を伝送するので、シンボルあたりの信号電力対雑音電力比は CNR=Es/N0=4Eb/N0。グレイコード配置では隣接信号点間の誤りが 1 bit 誤りになるので、BER≒SER/4=(3/8) erfc(√(CNR/10))。CNR=4Eb/N0 を代入すると根号内は 4Eb/(10N0)=2Eb/(5N0) となる。
この問題を解く図に示す一般的な信号点配置の BPSK 信号及び 64QAM 信号を、それぞれ同一の伝送路を通して受信したとき、それぞれの信号点間距離 d と d' を等しくするために必要な 64QAM 信号の送信電力(平均電力)の値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、BPSK ...
正答: 42 P〔W〕
正答。BPSK は信号点が ±d/2 にあるので平均電力 P=(d/2)²。64QAM は I、Q 各軸で ±1、±3、±5、±7 (×d'/2) の 8 レベルをとり、1 軸あたりの平均電力は (1²+3²+5²+7²)/4=84/4=21 (×(d'/2)²)。I、Q 両軸の和で 42(d'/2)² となる。d'=d とすると 42(d/2)²=42P である。
この問題を解く問われた問題 2
- 一陸技 令和8年7月期 問16 図に示す信号点配置の 16QAM 信号のシンボル誤り率 SER16QAM が、搬送周波数帯における信号対雑...
- 一陸技 令和8年7月期 問2 図に示す一般的な信号点配置の BPSK 信号及び 64QAM 信号を、それぞれ同一の伝送路を通して受信した...