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電力(電圧・電流・抵抗) でんりょく

4アマ 3アマ 三陸特 二陸特 一陸技

1 秒あたりに消費される電気エネルギーで単位は〔W〕。電圧×電流で求め、オームの法則を代入すると P=I²R、P=V²/R にもなる。交流の電圧・電流は実効値で表す。

試験ではここ

「誤っている式はどれか」(P=E²/I や P=EI²/R が誤り)と「R を 3 倍にすると電力は何倍」(電圧一定なら 1/3 倍)、「E を 3 倍にすると」(9 倍)が 2陸特・3陸特の問13 で交互に出る。3アマでは実効値=最大値×1/√2、平均値=最大値×2/π の穴埋め。

電力は「どれだけの勢いでエネルギーを使っているか」です。押し出す力(電圧)が大きいほど、流れる量(電流)が多いほど大きくなるので、基本は電圧×電流です。抵抗で熱になる電力も、アンテナから電波として出ていく電力も、同じ〔W〕で数えます。

電力の 3 つの形
P = VI = I^2 R = \dfrac{V^2}{R}

P は電力〔W〕。V=IR を代入すると I²R、I=V/R を代入すると V²/R になる。問題文では V を E と書くことが多い

電力の 3 つの形
P=VI にオームの法則を代入すると 3 つの形になる

3 つの式はどれも同じ中身で、分かっている量に合わせて使い分けます。電圧と抵抗が分かれば V²/R、電流と抵抗が分かれば I²R です。「誤っている式」を選ぶ問題では、P=E²/I や P=EI²/R のように、この 3 つのどれにも変形できない式が正答になります。

典型問題の解き方(R を 3 倍にすると電力は何倍か)

3陸特 令和3年10月期 問13。直流電源につないだ抵抗 R を 3 倍にすると

  1. 変わらない量を確かめる 電源の電圧 V は一定。だから V を含む式 P=V²/R を使う
  2. 代入する R を 3R にすると P′=V²/(3R)=P/3
  3. 答え 1/3 倍。抵抗が増えると電流 I=V/R が 1/3 になり、P=VI も 1/3 になると考えても同じ
  4. 裏返し R を 1/2 倍にすると P=V²/(R/2)=2P で 2 倍(2陸特 令和元年10月期 問13)。R を 2 倍なら 1/2 倍

電圧を変える問題

  1. E を 3 倍にすると P=E²/R なので 3²=9 倍(3陸特 令和元年10月期 問13)。電圧は 2 乗で効く
  2. 肢の 3 倍は電流の話 I=E/R が 3 倍になるだけで、電力はさらに電圧の 3 倍が掛かって 9 倍
電圧一定のとき、何倍になるか
電圧一定で R を 3 倍にすると P は 1/3、E を 3 倍にすると P は 9 倍
ひっかけ

P=I²R だけを見て「R を 1/2 にすると電流が 2 倍だから電力は 4 倍」と答えると外れます。R 自体も 1/2 になるので 2²×1/2=2 倍です。電源が電圧源なら V²/R、電流が一定と書かれていれば I²R と、固定されている量を含む式を選んでください。

交流は実効値で表す

正弦波交流の実効値と平均値
V_{\mathrm{rms}} = \dfrac{V_m}{\sqrt{2}} \approx 0.707\,V_m \qquad V_{\mathrm{av}} = \dfrac{2}{\pi}V_m \approx 0.637\,V_m

Vm は最大値(振幅)。「交流 100〔V〕、2〔A〕」のように単に書かれた値は実効値。最大値は実効値の √2 倍(100〔V〕なら約 141〔V〕)

正弦波の最大値・実効値・平均値
最大値 Vm、実効値 0.707Vm、平均値 0.637Vm の位置

実効値は「同じ抵抗で同じ熱を出す直流の値」です。交流の電力も実効値どうしの積で P=VI と計算できます。3アマ CBT例題 No.2 問30 では、平均値が 2/π 倍・実効値が 1/√2 倍の組合せを選ばせ、2 つを入れ替えた肢が並びます。

アンテナの放射電力も同じ式です。半波長ダイポールの放射抵抗は約 73〔Ω〕なので、12〔W〕を放射する電流は I=√(P/R)=√(12/73)≒0.41〔A〕です(3アマ CBT例題 No.3 問26)。電力の比をデシベルで表す方法はデシベルを見てください。

アンテナの放射電力も P=I²R
放射電力 12〔W〕、放射抵抗 73〔Ω〕なら I≒0.4〔A〕
上部の看板「『何倍』は変わらない量を含む式で
「何倍」は変わらない量を含む式で

この用語を押さえる問題

三陸特 ・ 日本無線協会 令和3年10月期 無線工学 問13

図に示す電気回路の抵抗 R の値の大きさを 3 倍にすると、R によって消費される電力は、何倍になるか。

正答: 1/3 倍

直流電源の電圧 V は一定なので、消費電力は P = V²/R で表される。R を 3R にすると P' = V²/(3R) = P/3 となり、電力は 1/3 倍になる。この肢が正しい。

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二陸特 ・ 日本無線協会 令和2年2月期 無線工学 問13

次に挙げた消費電力 P を表す式において、誤っているのはどれか。ただし、E は電圧、I は電流、R は抵抗とする。

正答: P = E²/I

誤った式です。E²/I は単位で見ると V²/A = V・Ω となり電力の単位 W になりません。正しくは P = E²/R です。これが正答です。

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三陸特 ・ 日本無線協会 令和元年10月期 無線工学 問13

図に示す電気回路の電源電圧 E の大きさを 3 倍にすると、抵抗 R によって消費される電力は、何倍になるか。

正答: 9 倍

抵抗 R で消費される電力は P = E²/R です。E を 3 倍にすると P は 3² = 9 倍になります。電流 I = E/R が 3 倍、電力 P = EI は 3 × 3 = 9 倍と考えても同じです。

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3アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.2 問30

次の記述の[ ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。 (1) 電源回路で、交流入力電圧 100〔V〕、交流入力電流 2〔A〕というとき、これらの大きさは、一般に[A]を表す。 (2) 交流の瞬時値のうちで最も大きな値を最大値といい、正弦波交流では、平均値は最大値...

正答: A:実効値 B:2/π C:1/√2

交流の電圧・電流を単に 100 V、2 A と言うときは実効値を指す。正弦波では平均値=最大値×2/π(約 0.637 倍)、実効値=最大値×1/√2(約 0.707 倍)である。

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問われた問題 40

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