等価回路(電圧源・電流源・テブナンの定理) とうかかいろ
実際の素子や回路を、同じ端子電圧・電流を示す電源とインピーダンスの組み合わせに置き換えた図。FET は gm·VGS の電流源、アンテナは誘起電圧と内部抵抗の電圧源で表し、開放電圧と短絡電流から出力インピーダンスを求める。
令和8年1月期 基礎 問13 は FET の等価回路(gmVGS の電流源)でソースホロワの Zo = Voo/Iso = RS/(1+gmRS) を導く穴埋め。工学B 問5 は折返しダイポールの受信等価回路で、整合時の端子電圧が誘起電圧の 1/2 になることを使う計算。
複雑な中身はいったん忘れ、端子から見て同じふるまいをする簡単な回路に描き直したものが等価回路です。トランジスタや FET は「入力電圧に比例した電流を流す電流源」、アンテナは「電波で生じた起電力と内部抵抗」に置き換えると、オームの法則だけで計算できます。

V0 は誘起電圧(開放電圧)、r は内部抵抗、R は負荷。負荷を内部抵抗に等しくすると電力が最大で、端子には半分の電圧が出る
典型問題の解き方(ソースホロワの出力インピーダンス・令和8年1月期 問13)
手順
受信アンテナの等価回路(令和8年1月期 工学B 問5)

短絡時は VGS = Vi なので Iso は gmVi です。(1 + gm)Vi は次元が合いません。また Zo が 1/(1 + gmRS) の形なら抵抗の次元にならないので切れます。受信の等価回路では、測った端子電圧を誘起電圧と取り違えると答えが半分になります。

迷ったら「次元」と「極端な値」で確かめます。RS → 0 なら Zo → 0、gm → 0(FET が働かない)なら Zo → RS になるはずです。
この用語を押さえる問題
次の記述は、図 1 に示す電界効果トランジスタ (FET) を用いたドレイン接地増幅回路の出力インピーダンス (端子 cd から見たインピーダンス) Zo〔Ω〕を求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、FET の...
正答: A=gmVi B=gmRS/(1+gmRS) C=RS/(1+gmRS)
正しい。cd を短絡するとソースが接地されるので VGS = Vi となり、電流源の電流がそのまま流れて Iso = gmVi。cd を開放すると Vo = gmVGS·RS、かつ VGS = Vi − Vo なので Vo = gmRS(Vi − Vo)、整理して Voo = gmRS/(1+gmRS)×Vi。Zo = Voo/Iso = [gmRS/(1+gmRS)]Vi/(gmVi) = RS/(1+gmRS)。
この問題を解く周波数が 60〔MHz〕の電波を素子の太さが等しい二線式折返し半波長ダイポールアンテナで受信したとき、図に示す等価回路のようにアンテナに接続された受信機の入力端子 ab 間における電圧が 6〔mV〕であった。このときの受信点における電界強度の値として、最も近いものを下の番号...
正答: 3.8〔mV/m〕
正しい値です。60 MHz の波長は λ = 5 m です。整合(r = R)のとき端子 ab 間の電圧は誘起電圧の 1/2 なので、V₀ = 2 × 6 = 12 mV です。素子の太さが等しい二線式折返し半波長ダイポールの実効長は半波長ダイポールの 2 倍で he = 2λ/π = 10/π ≒ 3.18 m です。したがって E = V₀/he = 12/3.18 ≒ 3.77 mV/m ≒ 3.8 mV/m となります。
この問題を解く問われた問題 2
- 一陸技 令和8年1月期 問13 次の記述は、図 1 に示す電界効果トランジスタ (FET) を用いたドレイン接地増幅回路の出力インピーダン...
- 一陸技 令和8年1月期 問5 周波数が 60〔MHz〕の電波を素子の太さが等しい二線式折返し半波長ダイポールアンテナで受信したとき、図に...