電界強度 でんかいきょうど
受信点での電波の強さを、電界の大きさで表した量。単位は〔V/m〕で、実際には〔μV/m〕や、1〔μV/m〕を 0〔dB〕とした〔dBμV/m〕で表す。放射電力が大きく、距離が近いほど強い。
「受信点の電界強度が時間とともに強くなったり弱くなったりする現象」はフェージング。一陸技では自由空間の電界強度 E=√(30GP)/d を使い、放射電力が等しい半波長ダイポール(G=1.64)と微小ダイポール(G=1.5)の比 √(1.64/1.5)≒1.04 などを計算させる。
電波が「強い・弱い」というのを数で表したのが電界強度です。電波は電界と磁界の波なので、受信点で電界がどれだけ大きく揺れているかで強さを表します。1〔m〕あたり何ボルトの電界か、という意味で単位は〔V/m〕です。
E は電界強度〔V/m〕、P は放射電力〔W〕、G はアンテナの絶対利得(真数)、d は距離〔m〕。電力を 4 倍にしても E は 2 倍、距離が 2 倍になると E は半分
数値例です。半波長ダイポール(G=1.64)で P=100〔W〕を放射すると、d=10〔km〕(10,000〔m〕)での電界強度は E=√(30×1.64×100)/10,000≒70/10,000=7×10⁻³〔V/m〕(7〔mV/m〕)です。

電界強度の表し方

典型問題の解き方(ダイポールの電界強度の比)
一陸技 令和8年7月期 工学B 問5。「放射電力が等しい半波長ダイポールと微小ダイポールの、最大放射方向の同じ距離での電界強度の比 E₁/E₂」
- 式を立てる E=√(30GP)/d。P と d は共通なので、利得 G だけが違う
- 比をとる E₁/E₂=√(1.64/1.5)=√49.2/√45
- 計算する √49.2≒7、√45=3√5≒6.72 なので 7/6.72≒1.04
- 答え 1.04。逆数の 0.96 も肢にあるので、どちらが分子か確かめる
電界強度は放射電力の平方根に比例し、距離に反比例します。「電力を 2 倍にすると電界強度も 2 倍」「距離の 2 乗に反比例」は誤りです(距離の 2 乗に反比例するのは電力束密度)。dB で表すときは電圧と同じく 20 log を使います。

この用語を押さえる問題
電離層反射波どうし、又は電離層反射波と地表波などが干渉し合うことなどにより、受信点の電界強度が時間とともに強くなったり弱くなったりする現象を何というか。
正答: フェージング
正しい。フェージングは複数の経路を通ってきた電波の位相や電離層の状態が時間的に変化することで受信強度が変動する現象で、短波帯の通信で特に顕著である。対策として AGC 回路やダイバーシティ受信が用いられる。
この問題を解く自由空間において、放射電力が等しい半波長ダイポールと微小ダイポールアンテナによって最大放射方向の同じ距離の点に生じるそれぞれの電界強度 E₁ 及び E₂〔V/m〕の比 E₁/E₂ の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、√5 = 2.24 とする。
正答: 1.04
正しい値です。絶対利得 G のアンテナが電力 P を放射するとき、距離 d の電界強度は E = √(30GP)/d です。半波長ダイポールは G = 1.64 で E₁ = √(49.2P)/d ≒ 7√P/d、微小ダイポールは G = 1.5 で E₂ = √(45P)/d = 3√5·√P/d ≒ 6.72√P/d です。比は E₁/E₂ = 7/6.72 ≒ 1.04(√(1.64/1.5) ≒ 1.046)となります。
この問題を解く自由空間において、放射電力が等しい微小ダイポールと半波長ダイポールアンテナによって最大放射方向の同じ距離の点に生じるそれぞれの電界強度 E₁ 及び E₂〔V/m〕の比 E₁/E₂ の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、√5 = 2.24 とする。
正答: 0.96
正しい値です。放射電力 P〔W〕、距離 d〔m〕のとき、微小ダイポールの最大放射方向の電界強度は E₁ = √(45P)/d = 3√5·√P/d、半波長ダイポールは E₂ = 7√P/d です。したがって E₁/E₂ = 3√5/7 = 3×2.24/7 = 6.72/7 ≒ 0.96 となります。これは利得の比の平方根 √(1.5/1.64) ≒ 0.956 と同じことです。
この問題を解く問われた問題 12
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