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接地と避雷 せっちとひらい

4アマ 3アマ 三陸特 二陸特 一陸技

接地は、接地アンテナの大地側や送信機の筐体を地中の接地棒などに低い抵抗でつなぐこと。接地抵抗が小さいほど放射効率がよく、高周波の漏れも減る。避雷は落雷の過電圧から機器を守ることで、同軸避雷器を給電線に入れ、避雷器の接地線は短く太くする。

試験ではここ

「1/4 波長垂直接地アンテナは接地抵抗が小さいほど効率がよい」が正しい記述。TVI 対策は「LPF を挿入し、筐体を確実に接地」(絶縁は誤り)。同軸避雷器は落雷の過電圧から機器を守るもので、高調波の抑圧や妨害波の除去はできない。カウンターポイズは接地が取れない所で大地の代わりにする導線。

接地(アース)は「大地と電気的につなぐ」ことです。無線では 2 つの役目があります。1 つは接地アンテナの片側として大地を使うこと、もう 1 つは送信機の筐体を大地と同じ電位にして、高周波の漏れや感電を防ぐことです。避雷は、落雷でアンテナや給電線に乗った大きな電圧を機器に入れずに大地へ逃がすことです。

1/4 波長垂直接地アンテナと接地抵抗
1/4 波長垂直接地アンテナ。大地が鏡になって地下に鏡像ができ、全体で半波長ダイポールと同じ動作。接地抵抗 R_g は電流の通り道にある

接地アンテナでは、アンテナの電流は大地を通って戻ります。大地と接地棒のあいだの抵抗(接地抵抗)が大きいと、そこで電力が熱になって失われます。接地抵抗を小さくするほど放射に回る電力の割合が増え、効率が上がります。接地抵抗を大きくしても共振周波数は変わらず、損失が増えるだけです。

接地アンテナの放射効率
\eta = \dfrac{R_r}{R_r + R_g}

Rr は放射抵抗(λ/4 垂直接地で約 36〔Ω〕)、Rg は接地抵抗。Rg が小さいほど η は 1 に近づく

接地をよくする方法

  1. 接地棒・接地板を湿った地中に深く埋める 銅棒や銅板を複数本、並列にする
  2. 接地線は短く太く 高周波では長い線がインダクタンスになり、接地の効きが悪くなる
  3. カウンターポイズ ビルの上など接地が取れない場所で、地面の少し上に張った導線を大地の代わりにする。ブラウンアンテナのラジアルも同じ考え
接地をよくする 3 つの方法
接地棒は深く複数、接地線は短く太く、取れない所はカウンターポイズ
TVI 対策:LPF と筐体の接地
送信機の筐体を接地し、アンテナ端子と給電線の間に LPF。接地は TVI 対策の基本

落雷や近くの雷で給電線に乗った過電圧は、同軸避雷器(避雷器)で大地へ逃がします。避雷器は同軸ケーブルの途中、建物に引き込む手前に入れ、避雷器の接地線はできるだけ短く太くして低い抵抗で接地します。雷が近いときはアンテナを無線機から外し、接地しておくのが確実です。

同軸避雷器の位置と接地
アンテナから屋内へ入る手前の同軸に避雷器。接地線は短く太く接地棒へ

典型問題の解き方(接地抵抗を 20〔Ω〕から 4〔Ω〕に下げたときの効率)

手順

  1. 放射抵抗を置く λ/4 垂直接地アンテナの放射抵抗 Rr ≒ 36〔Ω〕
  2. 改善前 η = 36 / (36 + 20) = 36 / 56 ≒ 0.64(64〔%〕)
  3. 改善後 η = 36 / (36 + 4) = 36 / 40 = 0.9(90〔%〕)
  4. 答え 接地抵抗を下げるほど効率が上がり、同じ送信電力でも電波が強くなる
ひっかけ

TVI の穴埋めは「低域フィルタ(LPF)を挿入し、筐体を確実に接地」です。「絶縁」を選ぶと筐体の高周波電位が浮いて漏れが増えます。同軸避雷器は「落雷の過電圧から機器を守る」ための物で、高調波を減衰させたり 435〔MHz〕の妨害波を除いたりはできません。「接地抵抗を大きくする」はアンテナを共振させる方法ではありません。

上部の看板「接地は低く・短く・太く
接地は低く・短く・太く。避雷器は引き込みの手前。筐体は接地であって絶縁ではない

この用語を押さえる問題

二陸特 ・ 日本無線協会 令和4年2月期 無線工学 問15

次の記述は、1/4 波長垂直接地アンテナについて述べたものである。誤っているのはどれか。

正答: 電流分布は先端で最大、底部で零となる。

誤った記述です。アンテナの先端は開放端なので電流は零になり、底部(給電点)で電流は最大になります。逆に電圧分布は先端で最大、底部で最小です。

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3アマ ・ ブートラボ オリジナル問題 無線工学 No.3 問25

次の記述の[ ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。 送信機の高調波が原因でテレビ受信障害(TVI)が生じた場合、送信機側の対策として、送信機とアンテナとの間に[A]を挿入し、送信機の筐体を確実に[B]する。

正答: A:低域フィルタ(LPF) B:接地

正しい。LPF は基本波を通し、それより高い周波数の高調波を減衰させる。遮断周波数は基本波より高く第 2 高調波より低く選ぶ。さらに筐体を接地してしゃへいを良くし、筐体や電源線からの漏れを防ぐ。

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4アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.3 問20

送信機で発生する高調波がアンテナから発射されるのを防止するため、送信機のアンテナ端子と給電線の間に、どれを挿入すればよいか。次のうちから選べ。

正答: 低域フィルタ(LPF)

高調波は送信周波数の 2 倍、3 倍といった高い周波数に現れる。送信周波数は通し、それより高い周波数を減衰させる低域フィルタ(LPF)をアンテナ端子と給電線の間に入れれば、高調波がアンテナから放射されるのを防げる。

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3アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.3 問27

半波長ダイポールアンテナと同軸給電線を接続するときの整合器として、一般に用いられるものは次のどれか。

正答: バラン

半波長ダイポールは平衡形アンテナ、同軸ケーブルは不平衡形給電線なので、平衡・不平衡を変換するバランを介して接続する。直結すると同軸外皮に電流が流れて指向性が乱れる。

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問われた問題 14

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