給電線(同軸ケーブル・平行二線・導波管) きゅうでんせん
送信機・受信機とアンテナを結び、高周波電力を損失なく運ぶ線路。同軸ケーブル(不平衡、50 / 75〔Ω〕)、平行二線式(平衡、HF 帯以下)、導波管(マイクロ波)がある。
「VHF 帯で通常使う給電線は同軸ケーブル」が頻出(導波管はマイクロ波、平行 2 線は HF 以下、LAN ケーブルは使わない)。同軸は外部導体で遮へいされ雑音を受けにくい不平衡形。特性インピーダンスは寸法比と誘電率で決まり、長さには比例しない。ダイポールと同軸の間はバラン。
送信機とアンテナは離れているので、間をつなぐ「電波用の配線」が要ります。これが給電線です。水道のホースのように、途中で漏れず(放射せず)、詰まらず(損失が少なく)、外から汚れが入らない(雑音を拾わない)ことが条件です。

3 種類の給電線
D は外部導体の内径、d は内部導体の外径、εr は絶縁物の比誘電率。寸法の比と材料で決まり、ケーブルの長さには関係しない
同軸ケーブルは 50〔Ω〕(無線機用)と 75〔Ω〕(テレビ受信用)が多く使われます。長さに比例して増えるのは特性インピーダンスではなく損失(減衰量)です。アンテナの給電点インピーダンスと給電線の特性インピーダンスをそろえることを整合といい、整合がずれると反射が起きてSWRが大きくなります。

平衡と不平衡、バラン
半波長ダイポールは左右対称の平衡形アンテナ、同軸ケーブルは片側を接地する不平衡形です。そのまま直結すると同軸の外皮に電流が流れて指向性が乱れるので、間に平衡・不平衡を変換するバランを入れます。

給電線に必要な条件
「VHF 帯の給電線」の答えは同軸ケーブルです。導波管はマイクロ波、平行 2 線式は HF 以下、LAN ケーブル(より対線)は給電線に使えません。「特性インピーダンスは長さに比例して大きくなる」は誤りで、長さに比例するのは損失です。コネクタのゆるみによる接触不良は受信雑音の原因になります。

この用語を押さえる問題
超短波(VHF)帯の周波数を利用する送受信設備において、装置とアンテナを接続する給電線として、通常使用されるものは次のうちどれか。
正答: 同軸給電線
VHF 帯では同軸給電線(同軸ケーブル)が通常使われます。外部導体が内部導体を覆う構造で、外部からの雑音の影響を受けにくく、電波の放射も少ない不平衡給電線です。
この問題を解く超短波(VHF)帯の周波数を利用する送受信設備において、装置とアンテナを接続する給電線として、通常使用されるものは次のうちどれか。
正答: 同軸ケーブル
正しい。同軸ケーブルは外部導体が内部導体を包む構造で、外部からの雑音の影響を受けにくく電波の漏れも少ないため、VHF 帯や UHF 帯の給電線として広く使われています。
この問題を解く同軸ケーブル(同軸給電線)についての記述で、誤っているのは次のうちどれか。
正答: 特性インピーダンスは、ケーブルの長さに比例して大きくなる。
誤った記述。特性インピーダンスは内部導体と外部導体の寸法比や絶縁物の誘電率で決まり、ケーブルの長さには関係しない。長さに比例して増えるのは損失(減衰量)である。
この問題を解く給電線に必要な電気的条件で、誤っているのは次のうちどれか。
正答: 給電線から放射される電波が強いこと
給電線は送信機の電力をアンテナまで損失なく運ぶのが役目で、給電線自身から電波が放射されてはならない。放射が強いのは損失と障害の原因になる。
この問題を解く問われた問題 34
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