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フィルタ(LPF・HPF・BPF・BEF) ふぃるた

4アマ 3アマ 三陸特 二陸特 一陸技

決めた周波数の成分だけを通し、それ以外を減衰させる回路。低い方を通す LPF、高い方を通す HPF、ある帯域だけ通す BPF、ある帯域だけ止める BEF の4種類がある。

試験ではここ

「送信機の高調波を止める=LPF」「435〔MHz〕の基本波が地デジ(470〜710〔MHz〕)に混入=BEF(トラップ)」「HF の基本波がテレビに混入=受信側に HPF」「SSB の片側波帯を取り出す・中間周波の選択度=BPF」「PLL のループフィルタ=LPF」の形で出る。遮断周波数は基本波より高く第2高調波より低い。

フィルタは「周波数のふるい」です。コイルは高い周波数ほど通しにくく、コンデンサは高い周波数ほど通しやすい性質があります。この2つの組合せ方で、通す周波数と止める周波数を決めます。

4種類のフィルタの特性
4種類のフィルタの周波数特性。横軸が周波数、縦軸が通る割合

4種類の役割と、試験で出る使いどころ

  1. LPF(低域フィルタ) 遮断周波数より低い成分を通す。送信機の出力に入れて高調波を止める。PLL では位相比較器の出力を直流にならす
  2. HPF(高域フィルタ) 遮断周波数より高い成分を通す。HF 帯の基本波がテレビ受信機に混入したとき、受信機側のアンテナ端子に入れる
  3. BPF(帯域フィルタ) ある帯域だけを通す。SSB 送信機で片側の側波帯を取り出す。受信機の中間周波増幅器で近接周波数の混信を減らす
  4. BEF(帯域除去フィルタ) ある帯域だけを止める。トラップともいう。435〔MHz〕の基本波が地デジのブースタに混入したとき、アンテナとブースタの間に入れる
LC フィルタの回路
LC で作る LPF と HPF の回路。コイルとコンデンサの置き方が入れ替わる
RC フィルタの遮断周波数
f_c = \dfrac{1}{2\pi RC}

R は〔Ω〕、C は〔F〕。R か C を大きくすると遮断周波数は低くなる。LC の場合も C を大きくすると下がる方向は同じ

送信機の高調波対策は LPF、遮断周波数は基本波と第2高調波の間

高調波は基本波の2倍、3倍の周波数に出ます。基本波は通して高調波だけ落としたいので、送信機のアンテナ端子と給電線の間に LPF を入れます。遮断周波数は基本波より高く、第2高調波より低く選びます。基本波より低くすると肝心の電波まで消えてしまいます。

送信機の高調波と LPF の遮断周波数
送信機の出力スペクトルと LPF の遮断周波数の置き場所

典型問題の解き方

435〔MHz〕帯の基本波が地デジ(470〜710〔MHz〕)に混入したとき、何を入れるか

  1. 妨害波の周波数を確認 435〔MHz〕は地デジ帯域 470〜710〔MHz〕のすぐ下にある
  2. LPF を考える 435〔MHz〕を落とす LPF は 470〔MHz〕以上も落とすので地デジが映らなくなる。不可
  3. HPF を考える 470〔MHz〕以上を通す HPF なら使えそうだが、妨害波と希望波が近すぎて切れない。選択肢にも無い
  4. BEF を選ぶ 435〔MHz〕だけを減衰させるトラップフィルタ(BEF)を、地デジアンテナとブースタの間に入れる。答えは BEF、目的は減衰
電波障害の原因と、入れるフィルタの場所
電波障害の原因別に、どのフィルタをどこに入れるか
ひっかけ

「高調波を止める」のに HPF を選ぶのが定番のひっかけです。高調波は基本波より高い周波数なので、高い方を通す HPF では素通りします。もう一つ、ラインフィルタは電源コードに入れるもので、アンテナ端子には入れません。

看板「高調波を止めるのは LPF
先生の一言。高調波は上に出るから、上を切る LPF

この用語を押さえる問題

3アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.3 問24

次の記述の[ ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。 (1) 送信機で発生する高調波がアンテナから発射されるのを防止するため、[A]を用いる。 (2) 高調波の発射を防止するフィルタの遮断周波数は、基本波周波数より[B]。

正答: A:低域フィルタ(LPF) B:高い

高調波は基本波より高い周波数なので、基本波は通して高調波を落とす低域フィルタを送信機出力に入れる。基本波を通すため、遮断周波数は基本波より高く、第2高調波より低く設定する。

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3アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.1 問24

アマチュア局から発射された 435〔MHz〕帯の基本波が、地デジ(地上デジタルテレビ放送 470~710〔MHz〕)のアンテナ直下型受信用ブースタに混入し電波障害を与えた。この防止対策として、地デジアンテナと受信用ブースタとの間に挿入すればよいのは、次のうちどれか。

正答: トラップフィルタ(BEF)

妨害波 435 MHz は地デジ帯域(470~710 MHz)のすぐ下にあるので、その周波数だけを減衰させる帯域除去フィルタ(トラップ)を受信側に入れる。LPF では地デジ帯域ごと落ちてしまう。

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三陸特 ・ 日本無線協会 令和3年2月期 無線工学 問23

スーパヘテロダイン受信機において、近接周波数による混信を軽減するには、どのようにするのが最も効果的か。

正答: 中間周波増幅器に適切な特性の帯域フィルタ(BPF)を用いる。

近接周波数による混信は受信機の選択度で決まり、選択度は主に中間周波増幅器で決まります。中間周波増幅器に通過帯域幅が適切で遮断特性の急峻な帯域フィルタ(BPF)を用いるのが最も効果的です。

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3アマ ・ ブートラボ オリジナル問題 無線工学 No.2 問25

短波(HF)帯のアマチュア局の基本波が、近所のテレビ受信機のアンテナ入力に混入して受信障害を起こした。受信機側の対策として、テレビのアンテナ端子に挿入すればよいのは、次のうちどれか。

正答: 高域フィルタ(HPF)

正しい。テレビ放送の周波数(VHF・UHF 帯)より低い短波帯の電波だけを遮断し、テレビ信号は通す高域フィルタを受信機のアンテナ端子に入れる。これで基本波混入による障害を防げる。

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問われた問題 40

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