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スプリアス・高調波の抑圧(工学) すぷりあすよくあつ

4アマ 3アマ 三陸特 二陸特 一陸技

送信機から出てしまう目的外の周波数成分(高調波・低調波・寄生発射・相互変調積)。増幅器の非直線性や寄生発振が原因で、LPF・接地とシールド・整合で抑える。

試験ではここ

「高調波が発射されると他局に妨害」「TVI 対策は送信機とアンテナの間に LPF、筐体は接地」「局部発振器に必要なのはスプリアス成分が少ないこと」「寄生発射の有無を調べるのはスペクトルアナライザで、SWR メータではない」の形で出る。許容値や法律上の定義は法規のスプリアス発射で扱う。

送信機は目的の周波数だけを出したいのですが、実際には基本波の整数倍の高調波や、回路が勝手に発振した成分がにじみ出ます。これをまとめてスプリアスと呼びます。ここでは「なぜ出るか」と「どう抑えるか」を扱い、法律上の定義や許容値はスプリアス発射に任せます。

送信機の出力スペクトル
送信機の出力スペクトル。基本波のほかに高調波・寄生発射・相互変調積が出る
第 n 高調波の周波数
f_n = n \times f_0

f0 は基本波。n=2 が第2高調波、n=3 が第3高調波。基本波が 435〔MHz〕なら第2高調波は 870〔MHz〕

発生する原因

  1. 増幅器の非直線性 C級増幅や過大な入力で波形がひずむと、基本波の整数倍の高調波が生じる。周波数逓倍器はこれをわざと使う回路
  2. 寄生発振(寄生振動) 増幅器の配線や部品の浮遊容量で、意図しない周波数で発振する。中和や抵抗の挿入で防ぐ
  3. 相互変調 2つ以上の信号が非直線な回路で混ざり、和や差の周波数に新しい成分ができる
  4. 筐体や電源線からの漏れ アンテナ以外の経路からも高周波が出て行く。シールドと接地が不十分だと起こる
スプリアスの発生場所と対策
スプリアスの発生場所と、それぞれの対策

対策

  1. LPF を送信機とアンテナの間に入れる 基本波は通し、それより高い高調波を減衰させる。遮断周波数は基本波と第2高調波の間
  2. 筐体を接地してシールド 筐体や電源線からの漏れを抑える。「絶縁する」は逆で、かえって漏れやすくなる
  3. 整合をとる アンテナと給電線の整合が悪いと反射で増幅器の動作が乱れ、ひずみが増える
  4. 過大入力を避ける 電力増幅器の入力を ALC で抑え、波形のひずみを減らす
  5. 局部発振器はスプリアスの少ないものに 受信機でも局部発振器のスプリアスが妨害波と混ざり、不要な中間周波信号を作る

典型問題の解き方

送信機の高調波でテレビ受信障害(TVI)が出た。送信機側の対策は

  1. 原因を分ける 高調波が原因か、基本波が原因かを問題文で確認する。ここは高調波
  2. フィルタを選ぶ 高調波は基本波より高いので、高い方を切る LPF を送信機とアンテナの間に入れる。HPF は不可
  3. 筐体の処理を選ぶ 漏れを抑えるには筐体を接地する。絶縁ではない
  4. 答え A=低域フィルタ(LPF)、B=接地
ひっかけ

対策の肢で「筐体を絶縁する」「アンテナと給電線の間にHPF」「SWR メータで寄生発射を調べる」はすべて誤りです。寄生発射の有無を見るのはスペクトルアナライザや受信機で、SWR メータは給電線の反射の程度を見るだけです。

看板「高調波を出さない3点セット=LPF・接地・整合
先生の一言。高調波を出さない3点セットは LPF・接地・整合

この用語を押さえる問題

3アマ ・ ブートラボ オリジナル問題 無線工学 No.3 問25

次の記述の[ ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。 送信機の高調波が原因でテレビ受信障害(TVI)が生じた場合、送信機側の対策として、送信機とアンテナとの間に[A]を挿入し、送信機の筐体を確実に[B]する。

正答: A:低域フィルタ(LPF) B:接地

正しい。LPF は基本波を通し、それより高い周波数の高調波を減衰させる。遮断周波数は基本波より高く第 2 高調波より低く選ぶ。さらに筐体を接地してしゃへいを良くし、筐体や電源線からの漏れを防ぐ。

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4アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.1 問18

シングルスーパヘテロダイン受信機の局部発振器に必要とされる条件は、次のうちどれか。

正答: スプリアス成分が少ないこと

局部発振器の出力に高調波などのスプリアス成分が含まれると、それと受信信号や妨害波が混合されて不要な中間周波信号が生じ、混信や雑音の原因になる。したがって局部発振器にはスプリアス成分が少なく、周波数が安定していることが求められる。

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3アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.1 問30

測定器を利用して行う操作のうち、定在波比測定器(SWR メータ)が使用されるのは、次のうちどれか。

正答: アンテナと給電線との整合状態を調べるとき

SWR メータは給電線上の進行波と反射波の比から定在波比を求める測定器で、SWR が 1 に近いほどアンテナと給電線の整合が取れていることを示す。

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3アマ ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.1 問25

無線局から発射された電波が、他の無線局の受信設備に妨害を与えるおそれがあるのは、次のうちどれか。

正答: 高調波が発射されたとき

基本波の整数倍の高調波が発射されると、その周波数を使っている他局の受信に混信を与える。蓄電池や電源フィルタはむしろ雑音を減らす側で、送信電力低下は妨害を増やさない。

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問われた問題 33

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