スポラディック E 層 すぽらでぃっくいーそう
E 層とほぼ同じ高さ(約 100〔km〕)に、突発的・局地的に現れる電子密度の高い薄い層(Es 層)。主に夏季の昼間に発生し、普段は電離層を突き抜ける VHF(50〔MHz〕帯など)を反射して、数百〜2,000〔km〕の異常伝搬を起こす。
「夏季の昼間に突発的に発生し、VHF を反射して遠方へ届かせる電離層」はスポラディック E 層。D 層(吸収)、F2 層(短波を反射)、対流圏(電離層ではない)が誤りの肢。「VHF でアンテナを高くすると到達距離が延びる理由」としては誤り(正しいのは見通し距離が延びるから)。
VHF の電波はふつう電離層を突き抜けるので、見通し距離の先には届きません。ところが夏の昼間、E 層の高さに電子がぎゅっと詰まった薄い雲のような層が突然できることがあります。これがスポラディック E 層(Es 層)で、「スポラディック」は「突発的・散発的」という意味です。この層は VHF さえ反射するので、50〔MHz〕帯で突然 1,000〔km〕先の局が聞こえる、といった異常伝搬が起きます。

覚えるポイント

電離層の仲間との区別
似た肢の切り分け

「VHF でアンテナを高くすると到達距離が延びるのはなぜか」で「スポラジック E 層の反射によって」を選ぶのは誤りです。Es 層はアンテナの高さと無関係で、正しい理由は見通し距離が延びるからです。VHF の伝わり方で「通常、電離層で反射される」も誤りで、Es 層による反射はあくまで例外的な異常伝搬です。

この用語を押さえる問題
主に夏季の昼間に突発的に発生し、超短波(VHF)帯の電波を反射して、通常は届かない遠方まで伝搬させることがある電離層は、次のうちどれか。
正答: スポラディックE層
正しい。スポラディック E 層(Es 層)は E 層付近の高さに突発的・局地的に現れる電子密度の高い層で、50〔MHz〕帯などの VHF 帯の電波を反射する。夏季の昼間に多く発生し、数百〜二千〔km〕程度の異常伝搬を起こす。
この問題を解く超短波(VHF)帯では、一般にアンテナの高さを高くした方が電波の到達距離が延びるのはなぜか。
正答: 見通し距離が延びるから。
VHF 帯の電波は電離層で反射されず、主に直接波で伝わるため、到達距離は送受信アンテナ間の見通し距離でほぼ決まる。アンテナを高くすると地球の丸みによる見通し距離(約 4.12(√h₁+√h₂) km)が延びるので、この肢が正しい。
この問題を解く次の記述は、超短波(VHF)帯の電波の伝わり方について述べたものである。正しいのはどれか。
正答: 光に似た性質で、直進する。
正答です。VHF 帯の電波は通常電離層を突き抜けて反射されず、地表波の減衰も大きいため、主に直接波と大地反射波による見通し距離内の伝搬になります。光に似て直進する性質があり、山や建物の陰では弱くなります。
この問題を解く問われた問題 7
- 三陸特 例題No.3 問16 超短波(VHF) 帯では、一般にアンテナの高さを高くした方が電波の到達距離が延びるのはなぜか。次のうちから選べ。
- 三陸特 令和3年10月期 問16 超短波(VHF)帯では、一般にアンテナの高さを高くした方が電波の到達距離が延びるのはなぜか。
- 三陸特 令和元年10月期 問16 超短波(VHF) 帯では、一般にアンテナの高さを高くした方が電波の到達距離が延びるのはなぜか。
- 二陸特 平成31年2月期 問16 次の記述は、超短波(VHF)帯の電波の伝わり方について述べたものである。正しいのはどれか。
- 4アマ 例題No.3 問22 次の記述の[ ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。 スポラジック E 層は、[A]の昼間に多...
- 4アマ 例題No.2 問20 夏の昼間に 50〔MHz〕帯で交信を行っていたところ、数 100〔km〕離れた所で同じ周波数帯の受信機に強...
- 3アマ オリジナルNo.2 問29 主に夏季の昼間に突発的に発生し、超短波(VHF)帯の電波を反射して、通常は届かない遠方まで伝搬させることが...