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ブリッジ回路(平衡条件・ホイートストン) ぶりっじかいろ

一陸技

4 つの辺を四角につなぎ、対角に電源と検流計を入れた回路。向かい合う辺の積が等しい(R1R4 = R2R3)と検流計に電流が流れず「平衡」し、未知の抵抗やインピーダンスを他の 3 辺から求められる。

試験ではここ

令和8年1月期 問5 は、辺の一部が △ 形のブリッジを △-Y 変換してから平衡条件で RX = 27〔Ω〕を求める穴埋め。7月期 問20 は Q メータ(直列共振で V2/V1 = Q を直読)。平衡条件は「向かい合う辺の積」で、検流計と直列の抵抗は条件に入らない。交流ブリッジ(マクスウェル、ウィーン、シェリング)は令和8年の 2 期には出ていない。

ブリッジは「天びん」です。左右の分圧比が同じなら中央の検流計 G の両端は同電位で、電流が流れません。この状態が平衡で、既知の 3 つの抵抗から残りの 1 つが分かります。検流計が振れないことを見るだけなので、電源電圧や検流計の内部抵抗は答えに関係しません。

ホイートストンブリッジの平衡
ホイートストンブリッジ。R1 : R2 = R3 : RX のとき G の両端が同電位で平衡。向かい合う辺の積 R1·RX = R2·R3
平衡条件(向かい合う辺の積が等しい)
R_1 R_4 = R_2 R_3 \qquad R_X = \dfrac{R_2 R_3}{R_1}

辺の番号の付け方は問題ごとに違うので「対辺の積」で覚える。隣り合う辺の比が等しい R1/R2 = R3/R4 と同じこと

交流ブリッジの平衡条件
\dot{Z}_1 \dot{Z}_4 = \dot{Z}_2 \dot{Z}_3

複素数なので実部と虚部の 2 本の式が同時に成り立つ必要がある。L や C と損失抵抗の 2 つが同時に求まる

△-Y 変換
R_a = \dfrac{R_1 R_2}{R_1 + R_2 + R_3}

Y の各辺は、その端子に接する △ の 2 辺の積 ÷ 3 辺の和。△ の 3 辺が等しく R なら Y は R/3

典型問題の解き方(△-Y 変換してから平衡・令和8年1月期 問5)

△-Y 変換してから平衡(令和8年1月期 問5)
図1 の R1・R2・R3 の △ を Y(Ra・Rb・Rc)に変換すると図2 のブリッジになる。Rb は G と直列なので平衡条件に入らない

手順

  1. △ を Y にする R1 = R2 = R3 = 90〔Ω〕なので Ra = Rb = Rc = 90×90/(90+90+90) = 30〔Ω〕(A=30、B=30)
  2. 4 つの辺を見つける 図2 のブリッジの辺は (Ra + R4) = 75、(Rc + R5) = 45、R6 = 45、RX。Rb は G と直列なので無関係
  3. 対辺の積 (Ra + R4)·RX = R6·(Rc + R5)。75·RX = 45×45
  4. 答え RX = 2025/75 = 27〔Ω〕(C=27)

Q メータ(令和8年7月期 問20)

Q メータの原理
Q メータ。電源 V1 にコイル(LX、RX)と可変 C を直列。共振させると C の両端電圧 V2 は V1 の Q 倍になり、目盛から Q を直読

測定の原理

  1. 共振させる C を回して直列共振にすると LX と C のリアクタンスが打ち消し、電流は IC = V1/RX(A)
  2. C の両端電圧 V2 = IC × 1/(ωC)(B= 1/(ωC))= V1/(ωCRX)
  3. Q に直す 共振では 1/(ωC) = ωLX なので V2/V1 = ωLX/RX = Q(C= V2/V1)
  4. 直読 V1 を一定にすれば電圧計の目盛がそのまま Q。V1/V2 の肢は逆数
ひっかけ

平衡条件は 向かい合う辺 の積です。隣の辺の積にすると別の値になります。検流計と直列に入った抵抗(図2 の Rb)は平衡に無関係で、これを足すと 18〔Ω〕のような誤答になります。Q メータの Q は V2/V1(C の電圧 ÷ 電源電圧)で、V1/V2 ではありません。

ポイント

△ の 3 辺が同じ R なら Y は R/3、Y の 3 辺が同じ R なら △ は 3R。この対称な場合だけでも覚えておくと速いです。

上部の看板「ブリッジの平衡=向かい合う辺の積が等しい
平衡は対辺の積が等しいとき。G と直列の抵抗は関係ない

この用語を押さえる問題

一陸技 ・ 日本無線協会 令和8年1月期 無線工学の基礎 問5

次の記述は、図 1 に示すブリッジ回路によって、抵抗 RX を求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、回路は平衡しているものとする。 (1) 抵抗 R1、R2 及び R3 の部分を、△-Y 変換した回路を図 2 ...

正答: A=30 B=30 C=27

正しい。△-Y 変換で Y の各抵抗は隣接する 2 辺の積を 3 辺の和で割ったもの。R1 = R2 = R3 = 90〔Ω〕なので Ra = Rb = Rc = 90×90/(90+90+90) = 30〔Ω〕。図 2 では Rb は検流計 G と直列なので平衡条件に関係せず、ブリッジは (Ra + R4)、(Rc + R5)、R6、RX の 4 辺で平衡する。(Ra + R4)/R6 = (Rc + R5)/RX より (30+45)/45 = (30+15)/RX、RX = 45×45/75 = 27〔Ω〕。

この問題を解く
一陸技 ・ 日本無線協会 令和8年7月期 無線工学の基礎 問20

次の記述は、図に示す原理的な Q メータによるコイルの尖鋭度 Q の測定原理について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、回路は静電容量が C〔F〕で共振状態にあるものとし、交流電圧計 V の内部抵抗は無限大とする。 (1) C...

正答: A=V₁/RX B=1/(ωC) C=V₂/V₁

正しい。直列共振では LX と C のリアクタンスが打ち消し合い、回路インピーダンスは RX だけになるので IC = V₁/RX(A)。C の両端電圧はこの電流にリアクタンスを掛けて V₂ = IC×1/(ωC) = V₁/(ωCRX)(B = 1/(ωC))。共振時は 1/(ωC) = ωLX なので V₂/V₁ = ωLX/RX = Q(C)。V₁ を一定にしておけば電圧計 V の指示 V₂ が Q に比例し、目盛から Q を直読できる。

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問われた問題 2

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