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パラボラアンテナ(マイクロ波) ぱらぼらあんてな

三陸特 二陸特 一陸技

放物面の反射鏡の焦点に一次放射器を置き、電波を平面波にして一方向へ放射するアンテナ。開口面積が大きく波長が短いほど利得が高く、ビームが鋭い。マイクロ波の固定回線・衛星・レーダーに使う。

試験ではここ

「一方向に鋭い単一指向性をもつのは八木やパラボラ」として指向性図の消去法で出る。マイクロ波帯で「アンテナを小形にでき、尖鋭なビームを得ることが容易」「直進性が強い」が正しい記述。利得は開口面積に比例し、波長の 2 乗に反比例する。

懐中電灯の反射板と同じ仕組みです。お椀の形(放物面)の反射鏡の焦点に小さなアンテナ(一次放射器)を置くと、鏡で跳ね返った電波はすべて同じ向きの平行な波になって出ていきます。だから一方向に強く、ビームが細いアンテナになります。

パラボラアンテナの原理
焦点の一次放射器から出た電波が放物面で反射し、平行な波(平面波)になって一方向へ出る

構成

  1. 反射鏡 放物面(パラボラ)の金属板。開口の直径 D が大きいほど利得が上がる
  2. 一次放射器 焦点に置く小さなアンテナ(ホーンや半波長ダイポール)。導波管や同軸で給電する
  3. 開口面 反射鏡の正面の円。この面積が利得を決める
利得(絶対利得)
G = \eta\,\dfrac{4\pi A}{\lambda^{2}} = \eta\left(\dfrac{\pi D}{\lambda}\right)^{2}

A は開口面積、D は直径、λ は波長、η は開口効率(0.5〜0.7)。直径を 2 倍にすると利得は 4 倍(6〔dB〕増)、周波数を 2 倍にしても 4 倍

半値角(ビーム幅)の目安
\theta \approx 70\,\dfrac{\lambda}{D}\ [\degree]

D が大きいか λ が短いほどビームは細くなる。利得が上がるほどビーム幅は狭くなる

パラボラアンテナの指向性と利得
指向性図。正面に細い主ビーム、脇に小さなサイドローブ。利得が高いほど主ビームは細い

なぜマイクロ波で使うのか

波長が数〔cm〕と短いので、直径 1〔m〕程度の鏡でも λ の何十倍もの開口になり、小形で鋭いビームが得られます。直進性が強く見通し内の固定マイクロ回線、衛星通信、レーダーに向きます。一方で 10〔GHz〕以上では雨や雪で減衰を受け、豪雨のときは小さな物標がエコーに埋もれます。

マイクロ波でパラボラを使う理由
小形で鋭いビーム、直進性、降雨減衰。マイクロ波で使う理由と弱点

典型問題の解き方(直径 1.2〔m〕、周波数 10〔GHz〕の利得)

手順

  1. 波長を出す λ = 3×10⁸ / 10×10⁹ = 0.03〔m〕
  2. πD/λ を計算 πD / λ = 3.14 × 1.2 / 0.03 ≒ 126
  3. 2 乗して効率をかける G = 0.6 × 126² ≒ 9,500(倍)
  4. dB に直す 10 log 9,500 ≒ 39.8〔dB〕。直径が 2 倍なら +6〔dB〕
ひっかけ

指向性図で「一方向に細く伸びる」のは八木とパラボラ、「円」はブラウン・ホイップ、「8 の字」は水平ダイポールです。利得は開口面積(直径の 2 乗)に比例し、波長の 2 乗に反比例します。「波長が長いほど利得が高い」は逆です。マイクロ波を使う理由に「豪雨・豪雪でも小さな物標を見分けられる」は誤りです。

上部の看板「パラボラ=焦点の一次放射器+放物面の鏡
焦点の一次放射器と放物面の鏡。開口が大きく波長が短いほど鋭く強い

この用語を押さえる問題

二陸特 ・ 日本無線協会 令和2年2月期 無線工学 問15

図は、各種のアンテナの水平面内の指向性を示したものである。一般的なブラウンアンテナの特性は、次のうちどれか。なお点 P はアンテナの位置を示す。

正答: 図2(点 P を中心とする円の無指向性)

正しい。ブラウンアンテナは垂直の 1/4 波長放射素子と水平の地線で構成される垂直偏波のアンテナで、水平面内では全方向に等しく放射する無指向性です。指向性図は P を中心とする円になります。

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二陸特 ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.3 問23

レーダーにマイクロ波(SHF)が用いられる理由で、誤っているのはどれか。次のうちから選べ。

正答: 豪雨、豪雪でも小さな物標を見分けられる。

マイクロ波は雨粒や雪にも反射・減衰されるため、豪雨・豪雪のときは雨雪のエコーに埋もれて小さな物標はむしろ見分けにくくなります。他の 3 つは SHF を使う利点として正しい記述です。

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二陸特 ・ 日本無線協会 令和2年10月期 無線工学 問16

マイクロ波(SHF)帯の電波の伝わり方で、正しいのは次のうちどれか。

正答: 電波の直進性が強い。

正しい記述です。マイクロ波は波長が短く光に近い性質をもつため直進性が強く、見通し距離内の通信に用いられます。

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二陸特 ・ 日本無線協会 CBT例題 無線工学 No.1 問16

マイクロ波(SHF)帯の電波の伝わり方として、正しいのはどれか。次のうちから選べ。

正答: 電波の直進性が強い。

マイクロ波(3〜30 GHz)は波長が短く光に近い性質をもつため直進性が強く、見通し内通信に使われます。地表波はすぐ減衰し、電離層は突き抜け、雨や霧による減衰も受けます。

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問われた問題 9

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