3アマ法規の数字は「何の数字か」「誰に当てはまるか」「どの条文か」を組にして覚えると、似た数字と取り違えません。この記事の数字はすべて、e-Govの現行条文で1つずつ確かめたものです。

3アマの法規で数字が問われるところは、操作範囲(50W・18MHz・8MHz)、局の免許の期間(5年・再免許の申請期間)、処分の期間、罰則、それにモールス通信の回数と時間です。どれも条文に書かれた数字なので、似た数字との取り違えさえなくせば確実な得点源になります。
この記事は、それらの数字を「何の数字か」「誰に当てはまるか」「どの条文か」の3点セットで一覧にした早見表です。数字はすべて、2026年10月30日にe-Gov法令検索の現行条文で1つずつ確かめたものだけを載せています。条文で確かめられなかった数字は表に入れていません。
同じ数字が別の意味で出てくる組
| 1つ目の意味 | 2つ目の意味 | |
|---|---|---|
| 6か月 | 再免許の申請期間の始まり(満了の6か月前から) | 正当な理由なく運用を休止すると取消しの対象になる期間(6か月以上) |
| 3か月 | 局の運用の停止の期間(3か月以内) | 人の業務従事停止の期間(3か月以内) |
| 2年 | 局の免許を与えないことができる期間(電波法5条3項) | 従事者の免許を与えないことができる期間(電波法42条) |
| 1か月 | 再免許の申請期間の終わり(満了の1か月前まで) | この時期以降に免許を受けた局は直ちに再免許を申請 |
| 10 | 免許証の返納は10日以内 | 長時間送信の識別は10分ごと、試験電波のVVVは10秒間、ASで待たせるのが10分以上なら理由を送る |
このように、同じ数字が局と人、期間と期限で使い分けられています。数字だけを覚えると肢の言葉に引っ張られるので、以下の表では必ず「何の数字か」の列と組にして読んでください。
操作範囲と電波に関する数字
3アマが操作できる範囲は電波法施行令第3条第3項に書かれています。条文は「空中線電力五十ワット以下の無線設備で十八メガヘルツ以上又は八メガヘルツ以下の周波数の電波を使用するもの」の1文で、電力と周波数の2つの条件を両方満たす設備だけが対象です。
操作範囲・電波の数字
| 何の数字か | 注意 | 根拠 | |
|---|---|---|---|
| 50W以下 | 3アマが操作できる無線設備の空中線電力 | 周波数の条件と両方を満たす必要がある | 施行令3条3項 |
| 18MHz以上又は8MHz以下 | 3アマが操作できる周波数 | 8MHzを超え18MHz未満(10MHz帯・14MHz帯)は操作できない | 施行令3条3項 |
| 200W以下 | 2アマが操作できる無線設備の空中線電力 | 2アマには周波数の条件がない | 施行令3条3項 |
| 300万MHz以下 | 電波法でいう「電波」の周波数 | 3,000GHzと同じ。3,000MHzではない | 電波法2条1号 |
| 40分の15 | 振幅変調の無線電信で、変調波について電鍵開閉操作が行われるものの空中線電力を、操作範囲の判定でみなすときに掛ける数 | その無線電信の空中線電力に相当するワット数に40分の15を掛けた値とみなす | 施行令3条4項 |
施行令第3条第4項の「40分の15」は、振幅変調型式の電波を使う無線電信で、変調波について電鍵開閉操作が行われるものに限った換算です。操作範囲を当てはめるときは、その無線電信の空中線電力に相当するワット数に40分の15を掛けた値とみなします。たとえば相当するワット数が40Wなら、15Wとみなす計算です。
「50W」は3アマ、「200W」は2アマの数字です。肢に200Wが並んでいたら、資格が1段上の数字と入れ替えられていないかを疑ってください。4アマとの違い(10W・20W、21MHz以上など)は、別の記事「3アマと4アマの違い」で条文ごとに比べています。
「18MHz以上又は8MHz以下」の「以上」「以下」を入れ替えた肢(18MHz以下又は8MHz以上)がよく作られます。数直線に描くと、3アマは8MHzより下と18MHzより上の2つの区間で、間が抜けている形です。国際分配と資格の範囲を分けて読む練習は、講義『3アマ、問題が取れるまで。』第4回で扱います。
周波数測定装置の数字
周波数測定装置の備付けは、数字が多く混ざりやすいところです。電波法第31条は「その誤差が使用周波数の許容偏差の二分の一以下である周波数測定装置」を備え付けるよう定め、どの送信設備に備え付けが要らないかを施行規則第11条の3が列挙しています。
周波数測定装置の数字
| 何の数字か | 根拠 | |
|---|---|---|
| 許容偏差の2分の1以下 | 備え付ける周波数測定装置の誤差 | 電波法31条 |
| 26.175MHzを超える | この周波数の電波を使う送信設備は備付けが要らない | 施行規則11条の3第1号 |
| 10W以下 | 空中線電力がこれ以下の送信設備は備付けが要らない | 施行規則11条の3第2号 |
| 0.025% | アマチュア局が、この誤差で特性周波数を測れる装置を備えていれば備付けが要らない | 施行規則11条の3第7号 |
3アマの範囲に当てはめると、26.175MHzを超える周波数(28MHz帯や144MHz帯など)だけを使う送信設備と、空中線電力10W以下の送信設備は、もともと備付けの対象外です。それ以外のアマチュア局の送信設備も、第7号の装置を備えていれば備付けが要りません。試験では、免除の条件の数字(26.175MHz・10W・0.025%)を入れ替えた肢に注意してください。
0.025%は「測定する装置の誤差」の数字で、送信機の周波数の許容偏差ではありません。施行規則第11条の3第7号には、9kHzを超え526.5kHz以下の周波数の電波を使う場合は0.005%とする括弧書きもあります。電波の質や周波数の安定の問題と混ぜないようにしてください。
無線局の免許・再免許・処分の数字
無線局(局)の免許には有効期間があり、更新するには再免許を申請します。無線従事者(人)の免許とは別物で、期間も手続も違います。局の数字は次のとおりです。
局の免許に関する数字
| 何の数字か | 注意 | 根拠 | |
|---|---|---|---|
| 5年 | アマチュア局の免許の有効期間 | 法律は「5年を超えない範囲内で総務省令で定める」とし、省令が「その他の無線局」を5年と定める | 電波法13条1項、施行規則7条7号 |
| 満了前1か月以上6か月を超えない期間 | アマチュア局の再免許の申請期間 | 人工衛星等のアマチュア局を除く。他の多くの局は3か月以上6か月を超えない期間 | 免許手続規則18条1項1号・3号 |
| 満了前1か月以内 | この時期に免許を与えられた局は、免許を受けた後直ちに再免許を申請する | 免許手続規則18条3項 | |
| 3か月以内 | 総務大臣が命じることができる無線局の運用の停止の期間 | 違反したときの処分。期間を定めて運用許容時間・周波数・空中線電力を制限することもできる | 電波法76条1項 |
| 6か月以上 | 正当な理由なく運用を引き続き休止すると、免許を取り消すことができる | 「取り消さなければならない」ではなく「できる」 | 電波法76条4項1号 |
| 2年 | 罰金以上の刑の執行を終わった日や、免許の取消しの日から2年を経過しない者には、局の免許を与えないことができる | 電波法5条3項1号・2号 |

再免許の申請期間は「満了の6か月前から1か月前まで」と読み替えると覚えやすくなります。満了日の4か月前なら申請期間内、20日前なら期間外です。アマチュア局以外の多くの局は「3か月以上6か月を超えない期間」なので、問題文がアマチュア局の話かどうかを先に確かめてください。
廃止したときの手続も、数字ではなく言葉で問われます。無線局を廃止するときは届け出(電波法22条)、廃止すると免許は効力を失い(23条)、免許人だった者は遅滞なく空中線の撤去など電波の発射を防止する措置をとります(78条)。局の手続の判断練習は講義『3アマ、問題が取れるまで。』第5回で扱います。
無線従事者(人の免許)の数字
無線従事者の免許には、電波法上の有効期間の定めがありません。局の免許のような再免許の手続もありません。人の免許で数字が出るのは、処分と免許証の返納です。
無線従事者の免許に関する数字
| 何の数字か | 注意 | 根拠 | |
|---|---|---|---|
| 3か月以内 | 無線従事者が業務に従事することを停止される期間 | 免許の取消しか、3か月以内の業務従事停止かのどちらか | 電波法79条1項 |
| 2年 | 電波法の罪で罰金以上の刑の執行を終わった日や、免許の取消しの日から2年を経過しない者には、従事者の免許を与えないことができる | 局の欠格(5条3項)とは別の条文 | 電波法42条1号・2号 |
| 10日以内 | 免許の取消しの処分を受けたときに免許証を返納する期限 | 処分を受けた日から数える | 無線従事者規則51条1項 |
| 10日以内 | 再交付を受けた後に、失くした免許証を見つけたときに返納する期限 | 見つかった古い免許証を返す | 無線従事者規則51条1項 |
| 遅滞なく | 無線従事者が死亡・失そうの宣告を受けたときの免許証の返納 | 返納するのは戸籍法の届出義務者 | 無線従事者規則51条2項 |
免許証の再交付は、氏名に変更を生じたときや、免許証を汚した・破った・失ったときに申請します(無線従事者規則50条)。再交付の申請そのものには期限の数字がありません。数字が付くのは、取消し後の返納と、再交付後に見つかった古い免許証の返納(どちらも10日以内)です。
「3か月」は局の運用停止(76条1項)にも、人の業務従事停止(79条1項)にも出てきます。どちらの数字も3か月以内ですが、処分の名前が違います。肢に「運用の停止」とあれば局、「業務に従事することを停止」とあれば人です。処分・返納の問題で対象者を先に読む解き方は、講義『3アマ、問題が取れるまで。』第15回で扱います。
モールス通信の回数と時間(無線局運用規則)
3アマではモールス通信の手順が出るので、回数と時間の数字が増えます。いずれも無線局運用規則の条文に書かれた数字です。符号の意味は、別の記事「Q符号・略符号早見表」にまとめています。
モールス通信の手順の数字
| 何の数字か | 注意 | 根拠 | |
|---|---|---|---|
| 3回以下・1回・3回以下 | 呼出し:相手局の呼出符号・DE・自局の呼出符号 | 海上移動業務では呼出符号は2回以下 | 運用規則20条1項 |
| 3回以下・1回・1回 | 応答:相手局の呼出符号・DE・自局の呼出符号 | 応答の自局の呼出符号は1回 | 運用規則23条2項 |
| 10分以上 | ASで待たせる時間がこれ以上なら、理由を簡単に送る | 待つ時間は分で表す | 運用規則23条3項 |
| 10分ごと | 長時間送信するとき、DEと自局の呼出符号を送る間隔の標準 | アマチュア局の数字。他の局は30分ごと | 運用規則30条 |
| 3回・1回・3回 | 試験電波:EX・DE・自局の呼出符号 | 呼出しの「3回以下」と違い「3回」 | 運用規則39条1項 |
| 1分間 | 試験電波:EXなどを送った後に聴守する時間 | 停止の請求がなければVVVへ進む | 運用規則39条1項 |
| 10秒間 | 試験電波:VVVの連続と自局の呼出符号1回の送信の上限 | 海上移動業務以外の局は、必要があれば10秒間を超えてよい | 運用規則39条1項・3項 |
| 3回 | 非常通信の呼出し・応答の前に送るOSOの回数 | 運用規則131条 |
待ち時間を「分」で示す場面はもう1つあります。自局の呼出しが他の通信に混信を与えていると通知されたら、直ちに呼出しを中止します。このとき通知する側は、分で表した概略の待つべき時間を示します(運用規則22条)。応答でASを送るときの待ち時間も分で表すので、「秒」の肢は切れます。
呼出しの反復と再開についても数字があります。運用規則第21条は、海上移動業務の呼出しは1分間以上の間隔をおいて2回まで反復でき、応答がなければ少なくとも3分間の間隔をおいてから再開すると定め、それ以外の業務の呼出しも「できる限り」これに準じるとしています。アマチュア局に義務として課された数字ではないので、表とは分けて覚えてください。
呼出し(自局の呼出符号3回以下)、応答(1回)、試験電波(3回)は、同じ「自局の呼出符号」の回数が場面で変わる組です。日本無線協会の例題には、試験電波で送る自局の呼出符号の回数を「1回・2回・2回以下・3回」から選ぶ問題があり、ブートラボのオリジナル問題にも、応答のときの自局の呼出符号の回数を選ぶ問題があります。場面と回数を組で覚える練習は、講義『3アマ、問題が取れるまで。』第2回と講義『3アマ、問題が取れるまで。』第3回で扱います。
罰則の数字(電波法第9章)
罰則は、刑の年数と罰金の額が対になって出題されます。現行の電波法の罰則は「懲役」ではなく「拘禁刑」と書かれているので、古い問題集の「懲役」は「拘禁刑」と読み替えてください。年数と金額は次のとおりです。
主な罰則
| 刑 | 根拠 | |
|---|---|---|
| 無線局を免許なしで開設・運用した | 1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 電波法110条1号・2号 |
| 免許記録の目的・通信の相手方・周波数・空中線電力・運用許容時間などの範囲を超えて運用した | 1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 電波法110条5号(52条・53条・54条1号・55条違反) |
| 運用の停止や電波の発射の停止を命じられた局を運用した | 1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 電波法110条8号 |
| 無線局の取扱中の無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した | 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 | 電波法109条1項 |
| 無線通信の業務に従事する者が、業務に関し知り得た秘密を漏らし、又は窃用した | 2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 電波法109条2項 |
| わいせつな通信を発した | 2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 電波法108条 |
| 利益を得る・損害を加える目的で虚偽の通信を発した | 3年以下の拘禁刑又は150万円以下の罰金 | 電波法106条1項 |
| 遭難の事実がないのに遭難通信を発した | 3か月以上10年以下の拘禁刑 | 電波法106条2項 |

罰則と行政処分も分けて覚えます。3か月以内の運用の停止(76条1項)や業務従事停止(79条1項)は総務大臣が命じる行政処分で、拘禁刑・罰金は裁判で科される刑罰です。運用の停止を命じられた局を運用すると、それ自体が110条8号の罰則の対象になります。
秘密の漏えいは、誰がしたかで刑が変わります。一般の人が無線局の取扱中の通信の秘密を漏らした場合は1年・50万円、無線通信の業務に従事する者が業務で知った秘密を漏らした場合は2年・100万円です。問題文の主語を読んでから年数を選んでください。
旧制度の言葉と、条文から消えた数字
現行の電波法では、無線局の免許は総務大臣が作成する電子的な免許記録で管理され、紙の「免許状」を前提にした条文は書き換えられています。古い問題集の数字や言葉をそのまま覚えると、現行の条文と合わなくなります。
旧制度の言葉と現行の条文
| 現行の条文 | 根拠 | |
|---|---|---|
| 免許状 | 免許記録(電磁的記録)。総務大臣が作成し、免許人に通知する | 電波法14条1項 |
| 紙の書面としての免許状 | 免許事項証明書。免許人は、免許記録の内容を証明する書面の交付を請求できる | 電波法14条の2、免許手続規則 |
| 免許状の訂正 | 免許記録の変更。許可・届出に応じて総務大臣が変更し、それ以外の変更は免許人が届け出る | 電波法21条 |
| 失効した免許状の返納 | 総務大臣が免許記録に失効を記録する。免許人は免許記録の写しと免許事項証明書を破棄するか、効力がないと容易に分かる措置をとる | 電波法24条、免許手続規則33条1項 |
| 懲役 | 拘禁刑 | 電波法105条〜110条など |
旧制度で問われていた「免許状の返納期限」は、現行の第24条にはありません。古い問題で「免許状を○日以内に返納」と問われていても、現在のアマチュア局の手続としては覚えないでください。一方、無線従事者の免許証の返納(10日以内)は現行の無線従事者規則第51条に残っている数字です。局の書類と人の免許証を分けて整理しておきましょう。
ブートラボでの進め方
ブートラボの3アマの演習には、日本無線協会のCBT例題3回分と、例題と同じ形式・範囲のオリジナル問題3回分(法規16問×3)が入っています。3アマは本試験の過去問が公表されていないため、本試験の問題は収録していません。
この記事の表を見ながら1回分を解き、間違えた数字に印を付けてください。印が付いた数字の「何の数字か」の列を声に出して読むと、似た数字との取り違えが減ります。
よくある質問
アマチュア局の再免許はいつ申請すればよいですか?
免許の有効期間が満了する前1か月以上6か月を超えない期間、つまり満了の6か月前から1か月前までです(無線局免許手続規則18条1項1号)。人工衛星等のアマチュア局は別の扱いです。
3アマで100Wの無線機を使えますか?
3アマが操作できるのは空中線電力50W以下の無線設備です(電波法施行令3条3項)。50Wを超える設備を操作するには2アマ(200W以下)以上が必要です。
無線従事者の免許に有効期間はありますか?
ありません。有効期間(5年)があるのは無線局の免許で、無線従事者の免許には電波法上の有効期間の定めがありません。
免許状の返納期限はまだ試験に出ますか?
現行の電波法では無線局の免許は免許記録で管理され、失効したときは総務大臣が免許記録に記録します(電波法24条)。免許状の返納期限は現行条文にないので、現在の手続として覚える必要はありません。
参考にした資料
- e-Gov 電波法施行令 第3条第3項(アマチュア無線技士の操作の範囲)
- e-Gov 電波法(2条・5条・13条・14条・14条の2・21〜24条・31条・42条・76条・78条・79条・105〜110条)
- e-Gov 電波法施行規則(7条・11条の3)
- e-Gov 無線局免許手続規則(18条・33条)
- e-Gov 無線従事者規則(51条)
- e-Gov 無線局運用規則(20〜23条・30条・39条・131条)